国際経済法としての不当廉売(アンチ・ダンピング)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/15 23:28 UTC 版)
「不当廉売」の記事における「国際経済法としての不当廉売(アンチ・ダンピング)」の解説
国際貿易においては、正常価格(原則、国内販売価格)よりも安い価格の輸出価格ですることが不当廉売にあたる。 正常価格(原則、国内販売価格)よりも安い価格で輸出することについて、WTOでは「不公正貿易」と位置づけられており、輸入国の国内産業が損害を蒙っている場合は当該製品の価格を是正するためのダンピング防止税としての関税を課すことができる(アンチ・ダンピング関税措置)。WTO協定(GATT・AD協定)で定められる要件を満たすと、調査、特定、発動という流れを踏む。一般にアンチ・ダンピングの調査開始件数は、貿易自由化が進展した時と、景気後退の時に増加する傾向がある。 クルーグマン、オブストフェルドは国際貿易のダンピングについて「弊害的なものであることを立証する十分な経済的証拠はない」と主張している。近年は特に中国製の廉価な鉄鋼製品に対して、米国、欧州、アフリカ、メキシコなどからアンチ・ダンピング対策を適用あるいは強化する訴えが増加している。
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