合同会社と株式会社の違いとは? わかりやすく解説

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合同会社と株式会社の違い

ニュース新聞などを見ていると「合同会社」「株式会社」といった言葉を時おり目にします。しかし会社仕組み普段の生活には馴染みがないため、きちんとした意味を知る機会少ないものです。そこでこの記事では「合同会社」「株式会社」という2つ言葉の意味違い使い分け方、また具体的な用例について説明していきます

「合同会社」「株式会社」の違い・概要

合同会社株式会社どちらも会社法によって定められ会社種類指しますが、その2つの違いは「会社所有者が誰であるか」にあります合同会社会社所有者経営者一致しているのに対し株式会社では会社所有者株主です。株式会社株式利用して広く資金調達を行うことができるため一般的に認知度高く多く資金使った会社経営が可能です。一方で合同会社株主総会開催決算公表を行う必要がないなど自由度の高い経営が可能で、かつ個人事業を行う場合よりも税制面での節約ができるという利点あります

「合同会社」「株式会社」の意味・読み方は?

合同会社は「ごうどうがいしゃ」と読みます合同とは「独立する2つ上のものが集まって1つにまとまること」を意味するため、独立する個人集まって出資し会社立ち上げる様子から「合同会社」と名付けられたと考えられます。ただし、合同会社は代表1人でも設立が可能です。合同会社2006年施行され会社法新しく設けられ会社形態であるため、1893年初め商法基づいて設立され株式会社比較する新し概念と言えます。

また、合同会社同様に会社所有者経営者である会社形態として「合名会社」「合資会社」があります。これら3つあわせて持分会社と言いますが、このうち合同会社だけの特徴として社員全員有限責任社員であるという点が挙げられます。有限責任とは、会社経営に関する損失対す責任出資額を限度とすることを意味します例え会社経営うまくいかず倒産してしまったとしても、出資額以上の債権者対す負債を負うことはありません。一方で合名会社社員社員全員無限責任社員であり、合資会社一部社員無限責任社員として設立する必要があります

株式会社は「かぶしきがいしゃ」と読みます株式とは会社所有権経営権など株主としての権利をまとめたものを指し一般にこれを一定数に分割したものと引き換え資金調達することで設立された会社株式会社と言います。つまり株式会社所有権経営権株主あります株式分割されているため必ずしも株主一人全権限を有することは少ないですが、株式過半数所有している場合会社に関する多く決議を持つことができます。よって一般的に株式過半数会社経営陣保有しそれ以外株式資金調達行います

「合同会社」「株式会社」の使い方・使い分けは?

合同会社株式会社は、会社形態違いによって区別されます。株式会社株式による資金調達という他の会社形態にない大きな特徴があるため、株式発行している会社かどうか使い分けることが可能です。

またこれらの言葉は、その会社がどの会社形態設立されているのかを示すために社名の前または後ろ配置して使う言葉でもあります。これは会社法第六条により「会社は、株式会社合名会社合資会社又は合同会社種類沿ってそれぞれその社名中に株式会社合名会社合資会社または合同会社という文字使用しなければならない。」と定められているためです。例え代表的な合同会社として「Apple Japan合同会社」「グーグル合同会社」「合同会社西友」、また代表的な株式会社として「株式会社NTTドコモ」「アマゾンジャパン株式会社」「任天堂株式会社」などが挙げられますが、いずれも社名の前または後ろ会社形態を表す「合同会社」「株式会社」を付与してます。

また、特に株式会社においては社名前に株式会社」が付与され会社を「前株」、社名後ろ付与され会社を「後株」と呼ぶことがあります前後どちらに付与するかは法律によって定められていないため、会社の設立者が好みによって決めることができます一般的に前株会社株式会社であることをアピールできるため企業イメージをよく見せることができ、後株会社社名最初に来るため社名認知してもらいやすく老舗ブランド社名アピールしやすいというメリットあります。また数は少ないですが、「データプロセッシング株式会社ランドスケイプ」など社名中間付与した「中」の会社存在します

「合同会社」「株式会社」の用例・例文

合同会社株式会社会社法によって定められた語であるため、会社法中に数多く使用されています。例えば、以下のような条文あります

合名会社合資会社又は合同会社設立するためには、その社員になろうとする者が定款作成し、その全員がこれに署名し、又は記名押印なければならない。(会社法 第五七十五条
株式会社設立するには、発起人定款作成し、その全員がこれに署名し、又は記名押印なければならない。(会社法 第二十六条

また一般に日常生活の中では会社形態意識する要はあまりないため、会話文の中では以下のように意図して社名そのまま発言する際に用いられます。

・君は、わざわざ、印半纏しるしばんてん裏がえし着ているが、僕には、その半纏の裏の襟えりに、どんな文字染め抜かれ在るか、それさえ、ちゃんとわかっているのだ。言ってあげようか。今金酒造株式会社どうだいおどろいたか。(太宰治 『春の盗賊』)



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