参候祭とは? わかりやすく解説

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参候祭

読み方:サンソロマツリ(sansoromatsuri)

愛知県北設楽郡設楽町三都橋津島神社11月17日行われる祭り


参候祭

名称: 参候祭
ふりがな さんぞろまつり
種別1: 民俗芸能
保護団体名: 参候祭保存会
選択年月日 1996.11.28(平成8.11.28)
都道府県(列記): 愛知県
市区町村(列記): 北設楽郡設楽町大字三都橋
代表都道府県 愛知県
備考
解説文:  この芸能は、祭りの場登場してくる神々問答初めに参候さんぞうろう】」と答えることから、このように名づけられたとされており、永禄年中一五五八-七〇)の記録に「折立牛頭天王八王子おりたてでずてんのうはちおうじ田楽祭」とあることから、本来は田楽でんがく】の芸能であったろうとみられている。
 祭り当日午後神輿が山の中腹観音堂から津島神社渡御【とぎよ】し、休憩夕食後、湯釜据えた神社前庭にてこれがとり行われ出現する神々は、拝殿左横の神座座した祢宜【ねぎ】と問答する
 最初に不動拝殿から剣と縄を持ってあらわれ釜を三めぐりしてくると神座祢宜呼び止められ問答がある。それは神の素性や神があらわれた理由問答。それが終わると不動神座から鈴をもらい、右手に剣、左手に鈴を持って釜の前で五方の舞をし、それから鈴を振りながら釜を三度かけ回る。終わって笹を持って湯を献じ退場する不動の舞)。これに引き続いて七福神のうちの「蛭子【えびす】の舞」「毘沙門の舞」「大黒天の舞」「弁財天の舞」が、手の持ち物異なるものの、それぞれがほぼ「不動の舞」と同じ所作を行う(蛭子持ち物が竿、毘沙門天のそれが鉾、大黒天のそれは打出の小槌とヌメクラ棒という男根様のもの、弁財天は扇と鈴)。終わって三人祢宜が扇の手と剣の手とを舞う(「太平楽」)。それに続いて七福神のうちの布袋寿老神福禄寿がともに登場して所作する次第があり、引き続き田楽系の演目(「駒」「殿面」「さい払い面獅子」)があって一切終了する
 この芸能田楽系の諸演目中に祝福来訪神芸、七福神舞が後に加わったものとみられ、芸能変遷過程を知るうえでの一つ貴重な資料であり、また地域的特色をも示す重要なのである

参候祭

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/04 01:29 UTC 版)

参候祭(さんぞろまつり)は愛知県北設楽郡設楽町三都橋(みつはし)に伝わる祭礼行事

地域の氏神である津島神社に観音像を迎え、神仏に七福神らの奉納する。山あいの素朴な祭りながら、400年以上に亘って伝承されている県指定の無形民俗文化財にして、国の選択無形民俗文化財。毎年11月の第2土曜日におこなわれる。

概要

祭は当日午後の栗島観音堂での稚児舞に始まる。次いで本尊の十一面観世音菩薩像が御輿に移され、千子(稚児)行列と共に津島神社へ向けてお練りをおこなう。この間、要所で千子の舞を披露しつつ進み、観音像を津島神社の本殿に奉安する。神社境内の拝殿前には五方旗と注連縄で囲った舞座が設けられ、舞が始まる夜まで一旦小休止となる。

夜を迎えると、舞座中央に据えられた松明湯立釜に火が入れられ、その周りに敷かれたの上を七福神らの神々が禰宜と問答を繰り広げつつ様々な所作を演じる。不動明王による不動の舞を終えると、ここから七福神の舞が始まる。恵美須毘沙門の舞と続き、人気の大黒天の舞が終わると中入りとなり、以下弁財天布袋尊寿老人福禄寿が舞う。途中太平楽を挟んで、最後は殿面、采はらい、獅子の舞で祭を締め括る。神々登場の際の文句「さんそうろう(参候)、それがしは(某者)××にて候」が祭りの名称の由来といわれる。

延年風流の影響に福神信仰が結びついてこれが土台となり、そこに農耕に欠かせない水を司る不動明王が加わるなどして祭りが形づくられたと考えられる。起源の詳細は不明であるが、永禄年間(1558-1570)の記録によれば、当初は田楽祭としておこなわれていたようで、田楽用の馬を折立十一面観音に献納した1549年天文18年)にまでその歴史を遡ることができるという。一般的に年頭におこなわれる予祝芸能とは時期が異なるほか、舞座の中央に湯釜を据えることから湯立神楽との関係も指摘されている。舞台となる津島神社は1324年正中元年)に作手郷相月村から分請したとの由緒があり、かつて田楽で用いたと思われる「」と記した面が遺されている。

参考文献

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