前燕との決戦とは? わかりやすく解説

前燕との決戦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/07 06:13 UTC 版)

鄧羌」の記事における「前燕との決戦」の解説

369年7月東晋大司馬桓温前燕討伐乗り出し、枋頭まで軍を進めた劣勢に立たされていた慕容暐使者苻堅の下に派遣して虎牢以西の地を割譲する事を条件援軍派遣するよう求めた8月苻堅の命により、鄧羌は苟池と共に歩兵騎兵合わせて率いて慕容暐救援向かい11月には敵軍撃ち破った東晋軍が退却したのを確認すると、鄧羌らも軍を返して帰還した東晋軍が撤退した後、虎牢の地が惜しくなってきた慕容暐は、約束反故にした。これに苻堅激怒し王猛と建威将軍梁成鄧羌歩兵騎兵合わせて与えて攻撃させた。 12月洛州刺史慕容筑が守る洛陽攻め込んだ370年1月慕容臧精鋭十万従えて洛陽へ救援やってくるも、鄧羌梁成と共にこれを撃破した戦意喪失した慕容筑降伏申し出るとこれを受け入れた王猛らは帰還し鄧羌金墉留まり統治の任に当たった370年6月苻堅王猛総大将任じ楊安張蚝鄧羌ら十将、歩兵騎兵合わせての兵を与えて前燕討伐に向かわせた。10月前燕攻撃して潞川にまで進軍した際、将軍徐成敵軍偵察派遣した。だが、徐成期日に戻らなかったため、王猛規則則ってこれを斬ろうとした。鄧羌は「今、賊は多数我が軍少なく、それに徐成大将であります。どうかお許しくださいますよう」と、徐成助命乞うた。王猛は「ここで徐成処断なければ軍法成立しない」とそれを拒否した。なおも鄧羌は「徐成は私と同郡の出身であります確かに期日遅れたことは斬罪値します。ですが、願わくばともに戦功によって償いたいと思います」と食い下がった。だが、王猛はこれを許さなかったため、鄧羌怒って陣営帰り、兵をもって王猛の陣を攻めようとした。王猛がその理由を問うと「詔を受けて遠路はるばる賊を撃ち来て、今近くに賊がいるのに身内互いに殺し合おうとしておりますこのため先にその害を除こうとしているのです」と言った王猛鄧羌義侠感じ入ったうえ、その智勇惜しんでいたため、「将軍はもうやめるように。我も今回限り徐成許そうと言った鄧羌王猛謝すと、王猛その手をとり「我は将軍試しただけである。将軍は同郡の将に対してそのような態度とっていからには国家への忠誠いうまでもないだろう。賊のことを憂う要は無くなったな」と言った敵軍総大将慕容評との決戦が近づいてくると、王猛鄧羌に「今日の戦は、将軍なければ勝ち得いだろう勝敗如何は、この一戦にある。将軍全力尽くされよ」と鼓舞すると、鄧羌は「司隷校尉与えてくださるのであれば、公の憂い事無くなりましょう」と答えた王猛は「それに関しては、我の権限が及ぶ所ではないので、何とも言えない。しかし、安定郡太守万戸侯を与えられるであろう事は、確実と言えよう」と言った鄧羌は、自分望みが薄い事を知らされると、顔からは笑み消えそのまま陣へ退いた。間も無く戦闘開始されると、王猛鄧羌呼び出したが、彼は寝ていたためこれに応じなかった。そのため王猛は、鄧羌の下へと馬を飛ばした王猛到着すると、鄧羌は帳中で酒を飲んでいた。鄧羌は、王猛自ら出向いてきたとなれば仕方が無い思い、ようやく戦う気になった。馬に跨がる張蚝徐成らを従えて、矛を片手慕容評軍へ突撃開始した突撃すること四度縦横無尽敵陣駆け巡り、近寄る者は全て右手握った矛でなぎ払った。旗と言う旗を奪い、将と言う将を斬った。彼の四度突撃だけで、殺傷され敵軍の兵は数百上った。日が高くなる頃には、戦況決していた。慕容評の軍は大敗喫し捕虜戦死した兵はゆうに五万超えた。だが鄧羌は、この勝利満足する事無く執拗なまでに敵軍追撃掛けた慕容評はこの追撃によって、降服した者の数を含めると十万の兵を失い単騎かろうじて鄴へと逃げ込んだ前燕宜都慕容桓1万余り率い、沙亭に屯して慕容評後詰となっていたが、慕容評敗れた聞く引き返して内黄屯した。 11月苻堅鄧羌信都攻めさせると、慕容桓鮮卑五千率いて龍城撤退した。 後に前燕滅ぶ論功行賞が行われ、鄧羌は使持節・征将軍安定郡太守真定郡公とされた。 371年1月王猛過去功績から鄧羌司隷校尉とするよう請うと、苻堅は詔を下して、「司隷校尉国家近畿統べる重要な任務であるが、名将に対してその優秀さを示すものではない。鄧羌廉頗李牧のような才があり、朕は征伐の任をゆだねるつもりである。北は匈奴平らげ、南は揚・越の地(東晋)を平らげることが鄧羌の任であるのだ。司隷校尉の職では与えるには足りぬと言い鎮軍将軍昇進させて位を特進とした。

※この「前燕との決戦」の解説は、「鄧羌」の解説の一部です。
「前燕との決戦」を含む「鄧羌」の記事については、「鄧羌」の概要を参照ください。

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