作品の行方
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岸田劉生の作品の多くはパトロンであった松方三郎と兄の森村義行により収集されたが、両者の死後、1970年代から1980年代にかけて相次ぎ手放された。これらの作品群を収集した個人コレクターが、2021年に京都国立近代美術館に29点を売却、13点を寄贈。同博物館は一大コレクションを有することとなった。 親族の回想 岸田麗子『父 岸田劉生』 新版・中央公論新社、2021年。解説岸田夏子 岸田夏子編編・解説『肖像画の不思議 麗子と麗子像』 求龍堂、2009年。ISBN 978-4763009104
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作品の行方
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明治期の日本の七宝作品については、当時から世界の七宝作品の歴史の中でも最高の到達点に達したと評価されていたが、特に靖之の作品は日本国外でも高名であった。靖之の作品は小ぶりのものが多いが、10cm程度の小さな作品が当時のロンドンで働く事務員の年収に匹敵する価格で、欧米の美術館や富豪に買い取られた。また、日本国内においては皇室や宮内省に買い取られ、海外要人・賓客や国内の功労者への下賜品となった。作品の多くが輸出向けであり人気も高かったため、靖之の工房で保存しておいた作品以外については日本国内にほとんど残っていなかった。また大正時代以降は、明治時代の工芸は装飾過多で俗悪だとされ、長く等閑視されてきた。 しかし1980年代に明治工芸の魅力に目覚めて海外から積極的に買い戻しを行ってきた村田理如が、平成12年(2000年)に清水三年坂美術館を開館したことで、日本で明治工芸が再び注目され再評価されるようになり、以前と比べて状況は変化している。平成20年(2008年)時点で同館は並河の銘を持つ作品だけでも約100点所蔵しており、同年には並河靖之七宝記念館所蔵品のうち、作品141点、下図類989点、道具類532点の計1,662点が「並河靖之七宝資料」の名称で国の登録有形文化財に登録された。また平成28年(2016年)には京都国立近代美術館が清水三年坂美術館から明治工芸106点を10億8千万円で、平成30年(2018年)には20点を6億2600万円で買い上げており、このうちには複数の並河作品が含まれていた。再評価に伴ってテレビにも取り上げられるようになり、平成29年(2017年)には、かつて靖之が仕えていた久邇宮朝彦親王の八男・朝香宮鳩彦王が建てた東京都庭園美術館や、伊丹市立美術館、パラミタミュージアムで初の回顧展が開かれた。 現在、日本国外では、イラン系イギリス人のナセル・ハリリの明治美術コレクションと世界の七宝コレクション、イギリスのアシュモレアン博物館やヴィクトリア&アルバート博物館、アメリカのロサンゼルス・カウンティ美術館などでの所蔵が確認されている。
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