作品の舞台・背景
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「修道女フィデルマシリーズ」の記事における「作品の舞台・背景」の解説
エール五王国 アイルランド五王国のこと。7世紀のアイルランドは、モアン(現マンスター)、ラーハン(現レンスター)、オラー(現アルスター)、コナハト(現コノート)の四王国と、大王(ハイ・キング)が政を行う都タラがあるミースの5つに分かれていた。モアン王国 五王国の中で最大の王国。首都はキャシェル。現在のマンスター地方。7世紀のモアン王国は、現在のクレア、ケリー、リメリック、コーク、ティペラリーの五県辺り。マンスターという名称は9世紀になってからの造語である。 ラーハン王国 現在のレンスター地方。モアン王国に次ぐ勢力を誇り、モアンと対立関係にある国。フィデルマが所属するキルデアの修道院はラーハン王国内にある。 宗教の違い アイルランドに古来から伝わる多神教、ケルト系キリスト教、5世紀に伝わったキリスト教(ローマ派)のせめぎ合いも作品の主題の一つとして書かれる。舞台となる7世紀のアイルランドのケルト教会の典礼や思想は多くの点でローマ教会と異なっていた。 フィデルマの恋愛 聖職者の独身主義がそれほど広く支持されていた慣行ではなかった点はケルト教会・ローマ教会に共通し、キリスト教を信仰しながら、結婚し子供を育てることはしばしばあった。フィデルマの実らなかった初恋に起因する男性に対する見方、新たな恋の始まり、結婚・妊娠なども描かれる。 男女の権利・社会的地位 古代アイルランド社会では、女性は多くの面で男性とほぼ同等の地位や権利を認められていた。宗教施設(修道院など)では男女を区別することなく受け入れ、女性も、男女共学の最高学府で学ぶことができ、高位の公的地位に就くことができた。 アイルランドには、長子相続や世襲制度といった慣習はなく、最も優れた人間が上に立つべきだとブレホン法で定められている。王や族長が薨去したり廃位させられたりした際に後継者争いが生じるのを避けるために、彼らの在位中にターニシュタと呼ばれる次期継承者を予め選出しておく。 キルデアの修道院 フィデルマが所属する修道院。聖女ブリジットによってアイルランド最初の女子修道院として建立された。後に供住修道院へ変わる。
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