二方面からの進攻計画とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 二方面からの進攻計画の意味・解説 

二方面からの進攻計画

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 00:44 UTC 版)

太平洋戦争」の記事における「二方面からの進攻計画」の解説

やがて、戦局連合軍側に有利になると、軍の指揮権が、マッカーサー率いアメリカ陸軍主力連合国南西太平洋軍英語版)(SWPA)と、チェスター・ニミッツ提督率いアメリカ海軍、アメリカ海兵隊主力連合国太平洋軍英語版)(POA)の2つ分権されている太平洋戦域指揮権について、マッカーサーヨーロッパ戦線連合国遠征軍最高司令部総司令官のように全指揮権掌握するべきと主張した。さらにマッカーサーは、自分がその指揮権統括して一本化した戦力によってニューブリテン島攻略起点とした反攻計画「エルクトロン計画」を提案したが、栄誉独占しようというマッカーサー警戒していたアーネスト・キング海軍作戦部長強硬に反対した。この問題は、1943年5月ワシントン開催された、ルーズベルトイギリス首相ウィンストン・チャーチルによる「トライデント会議」で協議されたが、マッカーサー主張却下されて、太平洋従来通り連合国南西太平洋軍連合国太平洋軍が2方面対日反攻作戦展開していくことが決定された。 反攻ルートについては、「I shall return」の約束を果たすため、フィリピン奪還を急ぐマッカーサーは、ニューギニアからフィリピンという比較大き陸地進攻することによって、陸上飛行基地が全作戦線支援可能となることや、マッカーサーこれまで行ってきた、『リープフロッギング(蛙飛び作戦』によって損害を減らすことができると主張していたのに対してニミッツは、従来からのアメリカ海軍対日戦ドクトリンであるオレンジ計画に基づき太平洋中央の海路による進撃主張しマッカーサーに対しては、陸路進撃することは、海路での進撃比較して長い弱い交通線での進撃補給となって戦力不経済な使用となることや、日本本土侵攻には遠回りとなるうえ、進撃路が容易に予知されるので日本軍兵力集中許してしまうこと、また、進撃路となるニューギニアなどには感染症蔓延しており、兵士危険に晒すことになると反論したアメリカ統合参謀本部は、双方の主張取り上げてマッカーサービスマルク諸島ニューギニア前進しミンダナオ攻略一方でニミッツは、ギルバート諸島攻略次いで西方転じてクェゼリンエニウェトクグアムサイパンペリリューへと前進し両軍ルソン島台湾一本になると決められ8月ケベック会談において作戦案をチャーチル承諾した連合軍基本方針は、まずはナチス・ドイツ打ち破ることを優先しそれまで太平洋戦線での積極的な攻勢控えるというもので、投入される戦力物資ヨーロッパ70に対して太平洋30%と決められていたが、マッカーサーキングが、日本軍の手強さ太平洋戦線重要性ルーズベルト説いてヨーロッパ太平洋戦力物資不均衡さは改善されており、このような大規模な2方面作戦を行うことが可能となっていた。なおもマッカーサーは、中部太平洋には日本軍要塞化している島がいくつもあって、アメリカ軍多大な出血を強いることになるため、自分戦力集中すべきと食い下がったが、ニミッツは、ニューギニア主戦線とすると空母部隊日本軍陸上基地からの攻撃危険に晒される反論した。このニミッツ反論には空母マッカーサー指揮下には絶対に置かないという強い意志はたらいており容易に議論はまとまらなかった。

※この「二方面からの進攻計画」の解説は、「太平洋戦争」の解説の一部です。
「二方面からの進攻計画」を含む「太平洋戦争」の記事については、「太平洋戦争」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「二方面からの進攻計画」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


このページでは「ウィキペディア小見出し辞書」から二方面からの進攻計画を検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書から二方面からの進攻計画を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
 全ての辞書から二方面からの進攻計画を検索

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「二方面からの進攻計画」の関連用語

二方面からの進攻計画のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



二方面からの進攻計画のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの太平洋戦争 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS