中学時代――母の急死とは? わかりやすく解説

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中学時代――母の急死

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 01:53 UTC 版)

武田麟太郎」の記事における「中学時代――母の急死」の解説

1917年大正6年4月両親期待背負って受験合格した大阪府立今宮中学校現・大阪府今宮高等学校)に入学麟太郎は背の低い両親似てクラスで1番背丈低く胴長ずんぐりしていたため、「ちんちくりん」「ちび」と渾名付けられ運動不得意であった夏休み明け、父は岸和田警察署尾崎分署(現・泉南警察署)の署長となり、一家転居したため、麟太郎は父の姪夫婦の家や、父の元同僚村上五郎巡査の家に下宿した麟太郎村上に連れられて、南区竹屋町泊園書院藤沢黄坡(藤沢二郎藤沢南岳次男)の講義聴き行き、黄坡の長男同校藤沢桓夫顔見知りとなった。背が高く洒落で垢ぬけていた恒夫は、小柄な麟太郎可愛らしく思った中学友人らの影響文学興味持った麟太郎は、1919年大正8年)の3年生の頃は、島田清次郎徳冨蘆花などを読み小説好きの母・すみゑが愛読していた尾崎紅葉の『金色夜叉』、泉鏡花岩野泡鳴なども読んだ。父の職業影響それ以前にも探偵小説なども読んでいた。 1920年大正9年正月、『文章世界新春特別号の「文士録」を見て小説家に成る野心芽生えた麟太郎は、それを母に告げた。母は、岩野泡鳴くらいに大成しなければ意味がなく、それは困難だろうから、文官高等試験合格し官吏として堅実な道を行くことを諭した。 そんな妊娠8か月身重の母・すみゑが、1月20日洗濯中に子癇倒れて21日病院死去した。その寒い夜、号泣し悲嘆にくれた麟太郎は「やはり、小説家になろう」と決意したその後猩紅熱寝込んだ麟太郎だったが、無事に3年修了した4年になった麟太郎は背が約5センチ伸びたが、母の急死打撃授業欠席がちとなり、様々な文学作品読み漁っていた。小説家目標とした岩野泡鳴自分誕生日死んだことで何か因縁感じ自分と同様に作文の上手く、よく先生から読み上げられる他のクラス藤沢桓夫を常に意識していた。 シネマ好きだった麟太郎は、妹たち連れて九条新道松竹座敷島倶楽部行きチャップリンロイド映画をよく観ていた。この年12月に、習作「牛」「銅貨」を書いてみた。 1921年大正10年)、4年成績落ちたまま修了し5年進級。父の再婚話が倉敷にいる父の姉から持ち込まれ29歳美代乃が武田家後妻してやって来た。その日麟太郎夜遅くまで家に帰って来ず家族は心配した妹たち継母受け入れたが、麟太郎だけはずっと新しい母に馴染めず、「お母さん」とは呼べなかった。この今宮中学時代小品「老人」が、『中央文学1921年5月号の懸賞散文佳作掲載された。 1922年大正11年)、今宮中学校卒業し同級藤沢桓夫小野勇は、新設大阪高校受験し合格したが、麟太郎京都第三高等学校受験して失敗した5月父と共に池田豊能郡役所行き小学校教員就職依頼するが、応募多く欠員見込みもないため、やはりもう1度受験のため浪人することになった受験勉強合間様々な作家小説読み自身も『中学世界』に短編作品送ったりした。10月には、受験誌『考へ方』に「鈴木君の事」を投稿し藤森成吉選考寄り第一位となった。「鈴木君の事」は翌年1月新年号に掲載された。麟太郎一高受験希望するが、経済的な理由父親反対された。

※この「中学時代――母の急死」の解説は、「武田麟太郎」の解説の一部です。
「中学時代――母の急死」を含む「武田麟太郎」の記事については、「武田麟太郎」の概要を参照ください。

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