三重県男性EのPC遠隔操作事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 17:45 UTC 版)
「パソコン遠隔操作事件」の記事における「三重県男性EのPC遠隔操作事件」の解説
9月10日15時34分〜15時43分 - 2ちゃんねるに3連休中における伊勢神宮への爆破予告が4回書き込まれる。「悪い日本の全体主義、軍国主義を打破」「伊勢神宮のボスは今すぐ従軍慰安婦・強制連行・南京大虐殺被害者に土下座したあと切腹しろ」の文言があった。これにより、神宮司庁の職員らの配置人数を増やし警備を強化することになった。 9月10日15時40分〜15時49分 - 2ちゃんねるにドコモショップ秋葉原中央通り店への襲撃予告に4回書き込み(当初はメディア非公開)。これにより、ドコモショップ秋葉原中央通り店は3日間臨時休業することになった。2012年10月の犯行声明では言及されていなかったため当時は報道されなかったが、PCを解析した結果、この書き込みが真犯人の遠隔操作によって書き込まれた可能性が浮上し、男性Xが再逮捕された2013年5月に遠隔操作事件の一つとして報道された。また、15時40分の襲撃予告に向けての、15時41分から15時43分にかけてほかの人物が警察に捕まることを示唆するレスに対して、15時49分に真犯人が対象のレス番をつけながら自分に否定的な書き込みに反発する書き込みを返している。つまり、真犯人はあらかじめ用意された犯行予告文と投稿先だけ決めて投稿していたのではなく、リアルタイムで投稿先を監視して反応ができる状況にいたことになる。 9月10日16時10分〜16時45分 - 2ちゃんねるに任天堂本社爆破予告が5回書き込まれる。「花札屋の歴史はこれで最後だ」の文言があった。任天堂は9月13日に新型ゲーム機「Wii U」の発売日や価格等に関する新発表が予定されていた。 9月14日に三重県に住む男性Eが伊勢神宮事件で逮捕された。トロイプログラム感染に絡む今回の事件において、2ちゃんねるへの書き込みで逮捕者が出たのは初めて。 逮捕された男性Eは容疑を否認。大学時代に電気学科に在籍して、PCに精通していた男性Eは三重県警察の尋問に対し、一例として遠隔操作の手法を説明。逮捕から4日後の9月18日ごろより詳細な解析を実施したところ、この男性EのPCについては、ほかの3人とは異なりトロイプログラムが消去されずに残っていたことから新種のトロイプログラムに感染していたことが判明した。逮捕から7日後の9月21日に釈放され、10月23日に嫌疑なしの不起訴処分となった。 ほかの男性B・C・Dの3人の被疑者のPCと異なり、男性EのPCにのみトロイプログラムが残っていたことについて、真犯人の犯行声明では「この時だけ、わざとトロイ(ウイルス)を消さないでおきました。彼らを釈放するのか、犯人扱いのままか、警察がどう出るか試す意図がありました」とあり、トロイプログラムを意図的に残していたと主張している。一方で男性EのPCは誘導サイトからトロイプログラムを仕込まれたフリーソフトをダウンロードした約30分後に、最初の犯罪予告事件である伊勢神宮爆破予告が書き込まれているが、普段からまめにCPUの使用率をチェックしていた男性EはPCの動きが遅くなった際にCPUの使用率が不自然に高くなっていたことを察知し、ダウンロードから約1時間後にトロイプログラムを自分で停止させており、このため真犯人による遠隔操作が不可能となってトロイプログラムの削除もできなくなった可能性もある。
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