三重県斎宮跡出土品とは? わかりやすく解説

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三重県斎宮跡出土品

主名称: 三重県斎宮跡出土品
指定番号 586
枝番 00
指定年月日 2009.07.10(平成21.07.10)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 考古資料
ト書
員数 一括
時代区分 飛鳥平安時代
年代
検索年代
解説文: 本件は、三重県斎宮跡から出土した遺物一括である。
 斎宮とは、天皇代わり伊勢神宮仕えた未婚皇女である斎王宮殿と、関連する官衙施設を指す。史跡斎宮跡三重県多気郡明和町所在し昭和45年以来継続して発掘調査されてきた。それにより、およそ東西900メートル南北500メートル範囲奈良時代後半から方格地割に基づく多数施設造営されていた状況判明している。初期斎宮および鎌倉時代以後斎宮については未解明部分が多いが、近年平安時代中枢地区である内院地区成果がまとめられた。また、斎宮歴史博物館活動通して多様な側面からの研究普及活動行われている。なお、斎王自体14世紀まで存続したが、発掘調査では鎌倉時代以後斎宮みなされる明確な遺構捉えていない。そのため、今回指定では基本的に鎌倉時代以後属す遺物指定対象から外し将来調査進展を待つこととしたい。
 本件内容多岐にわたり、土師器須恵器灰釉陶器緑釉陶器輸入陶磁器などの土器陶磁器類、土馬小型模造品斎串などの祭祀遺物多様な硯類などの官衙用いられ遺物石製銙帯や銅鏡などから構成される斎宮跡出土遺物は、膨大な量の土師器がその大半占めていることに特徴がある。また、時期多様な土器多量に出土することは、斎宮がこの地で長期間営まれ状況示している。なかでも緑釉陶器圧倒的な出土量は特筆される本件には平城宮跡除いて殆ど類例のない形象硯平安時代ひらがな墨書土器など、都と変わらない暮らしぶり窺わせる貴重な資料含まれている。さらに、官司名と考えられる墨書土器や、和同開珎納められていた地鎮とされる須恵器などもある。このような特色により、文献史料だけでは知り得ない斎宮実像を知ることができる。
 また、遺跡飛鳥時代から平安時代末に至る土器変遷を知ることができる希有な資料群として、東海地方土器変遷考え上で重要な資料となっている。
 本件は、他に例をみない特殊な遺跡である斎宮跡実態を知るうえで欠かせない資料であり、その学術的価値極めて高い。



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