三重県宝塚1号墳出土品
主名称: | 三重県宝塚1号墳出土品 |
指定番号: | 572 |
枝番: | 00 |
指定年月日: | 2006.06.09(平成18.06.09) |
国宝重文区分: | 重要文化財 |
部門・種別: | 考古資料 |
ト書: | |
員数: | 一括 |
時代区分: | 古墳 |
年代: | |
検索年代: | |
解説文: | 本件は、三重県松阪市宝塚町・光町にまたがって所在する宝塚一号墳からの出土品一括である。一号墳は隣接する二号墳とともに「宝塚古墳」として史跡指定されている。宝塚古墳の発掘調査は平成11年2月から14年3月まで行われた。指定対象の内訳は、造り出し(その周辺を含む)出土の埴輪120点、墳丘出土の埴輪50点、附として包含層出土の埴輪90点と土器・土製品11点から構成される。 宝塚一号墳は古墳時代中期に属する全長111メートルの前方後円墳で、前方部を東に向けて造られている。前方部北側には前方部と土橋でつながった島状の造り出しがあり、上端で東西13メートル、南北10メートルの規模をもつ。 造り出しを全面的に発掘した結果、原位置を保った埴輪群が検出され、その具体的な配列が明らかとなった。埴輪には壺、蓋【きぬがさ】、家、船、囲、柵(柱状)、盾、靫、甲冑、鳥、冠、高杯等の多彩な形象埴輪、円筒埴輪等がある。このほか、少量の土器が出土した。 土橋のそばに設置された埴輪船【ふね】(一号)はこれまで知られているものの中で最大であり、かつ最も装飾的なものである。全長140センチメートル、円筒台を含めた高さは94センチメートルを測る。この埴輪は準構造船を表しており、船上には大刀【たち】、威杖【いじょう】、蓋をかたどった四本の立ち飾りが立てられている。中央にはさらに一つ孔があけられているが、ここに立てた有機質の立ち飾りが消滅したものと考えられている。威儀具を備えて飾り立てた船の姿は首長の権威を象徴する造形と考えられ、これほど残存状況が良好なものはこれまでに例がない。 また、内部に導水施設をもつ家や、井戸枠をもつ家をおさめた囲も、水に関わる祭祀を表現した埴輪として注目される。 以上のように本件は、古墳時代中期における埴輪の実態と古墳文化を考えるうえで学術的に重要な一括資料であり、造形的にも優れている。特に埴輪船は貴重である。 |
考古資料: | 三彩釉骨壺 三角縁神獣鏡 三角縁神獣鏡 三重県宝塚1号墳出土品 三重県斎宮跡出土品 三重県縄生廃寺塔心礎納置品 上総木更津金鈴塚古墳出土品 |
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