ボーグの天敵
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/23 21:45 UTC 版)
ボーグの技術力は作中に数多登場する異星人の中でもずば抜けて高度なものであり、Qや預言者などすべての物理法則を無視して活動できる高次元生命体を別とすれば、正面決戦でボーグに打ち勝つのは極めて困難である。実際の所、ボーグの侵略は大抵が一方的なもので、抵抗らしい抵抗を為しえた種族は少ない。しかし、ほぼ無敵と見なされているボーグにも、強敵と呼べる種族は存在する。 生命体8472 『スタートレック:ヴォイジャー』に登場。ブラックホールを通じてアクセスできる「流動空間」と呼ばれる異次元に生息する生命体で、高度に発達した肉体とテクノロジーを持つ。彼らの遺伝構造や生理機能は、ボーグの同化機能を寄せ付けない強力な免疫力を備えており、また強力なテクノロジー(主に生体なおかつ兵器関連)は、ボーグがそれまでに収集した知識では対応不可能だった。 ファーストコンタクト後に同化を試みるが失敗、執拗に追い詰める生命体8472の反撃の前に一方的な敗退を余儀なくされたボーグは、一時的なものとは言え、宇宙艦隊所属ながらデルタ宇宙域で単独行動中のヴォイジャーと同盟を結ぶと言う、普段の彼らからすれば考えられない行動を取らざるを得ない状況にまで追い込まれた。ボーグと正面から戦い、これを一方的に打ち破ったのは、これまでの所生命体8472だけである。 生命体5618(をはじめとする惑星連邦) 人類、地球人を中心とする多種族連合。『新スタートレック』(小説『宇宙大作戦-スタートレック8・ファーストコンタクト』)以降、ボーグはテクノロジーレベルもそこそこ高く生命力にあふれ活動的な地球人の同化を執拗に目論んでいるが、テクノロジーや正面決戦ではボーグの優位は明らかであるにも関わらず、これまでの所はウルフ359の戦いで艦隊に大打撃を与えたことを除けば、小規模なコロニー単位の制圧以上に大きな成果は得られておらず、逆に新たに伸ばした勢力部分を集中的に攻められて後退を余儀なくされるなど、一進一退を繰り返している。 人類とボーグ・ドローンとの接触では、上に述べたブルー(ヒュー)のように逆に影響されてしまったり、もしくはボーグ社会から孤立状態にあるドローン集団への援助を行ったりといった奇妙な相互関係も発生、この辺りがボーグの画一的な他勢力への対応では処理できない部分となっている様子も見られる。 尚、通常専守防衛の方針や和平を模索する惑星連邦であるが対ボーグに関しては回避が不可能と分かれば積極的に攻撃を行う。特にスタートレック:ヴォイジャーでは物資の強奪を試みたり偶然生まれた新種のボーグを利用して艦の強化を試みたりしている。 さらに言えば、連邦は地球人のみならず150を超える種族が多様な思想・技術・価値観を基にしてアイデアを出しこれをまとめることで連邦の意思としており、これがボーグにとっては行動パターンがある程度一貫しているであろう単一種族と違って何をしてくるのか予測できない面がある。 物理的な技術を持ってボーグを撃退したのは、今のところは惑星連邦と生命体8472だけである。特にDS9以降では、ディファイアント級およびソブレイン(ソヴェリン)級航宙艦やプロメテウス級航宙艦、パルスフェイザー、量子魚雷などの対ボーグ技術が多く登場している。また25世紀初めには、惑星連邦宇宙艦隊とクリンゴン帝国防衛軍が共同で対ボーグ特殊部隊「バトルグループ・オメガ」を設立した。
※この「ボーグの天敵」の解説は、「ボーグ」の解説の一部です。
「ボーグの天敵」を含む「ボーグ」の記事については、「ボーグ」の概要を参照ください。
- ボーグの天敵のページへのリンク