ボロブドゥール寺院とは? わかりやすく解説

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ボロブドゥール寺院

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/15 06:10 UTC 版)

ボロブドゥール寺院遺跡群」の記事における「ボロブドゥール寺院」の解説

詳細は「ボロブドゥール遺跡」を参照 ボロブドゥール遺跡は、中部ジャワ中心都市ジョグジャカルタ北西約42kmに所在し巨大なムラピ火山囲まれ平原中央立地する遺跡総面積はおよそ1.5m2。高さはもともと42mあったが、現在は破損して33.5mになっているシャイレーンドラ朝時代大乗仏教奉じていたシャイレーンドラ王家によって、ダルマトゥンガ王治下780年頃から建造開始され792年頃に一応の完成をみたと考えられるが、サマラトゥンガ王(位812年832年)のときに増築されている。 ボロブドゥールは、寺院として人びと信仰されてきた建造物であるが、内部空間持たないのが際だった特徴となっている。最も下に一辺120m基壇があり、その上に5層方形壇、さらにその上に3層円形壇があり、全体9層階段ピラミッド状の構造となっている。この構造は、仏教三界あらわしているとされる5層方形壇の縁は壁になっていて、露天回廊めぐらされる。方形壇の四面中央には階段設けられており、円形壇まで登れるようになっている総延長5kmにおよぶ方形壇の回廊には、仏教説話にもとづいた1460面におよぶレリーフ時計回りつづいている。 仏像は、回廊壁龕(くぼみ)に432体、3段円形の上築かれ釣鐘状のストゥーパ72基の内部1体ずつ納められており、合計では504体ある。 レリーフは、その構図巧みさ、洗練された浮き彫り彫刻技法細部表現優雅さ知られ仏像とともにインドグプタ様式影響強く認められるとされるボロブドゥールまた、その形状から世界最大級のストゥーパ仏塔)でもある。 ストゥーパとは、釈迦遺骨遺物などをおさめた建造物であるが、ボロブドゥールは、さらにその内部にも多数ストゥーパ有する特異な構造呈している。 ストゥーパ釣鐘になっている部分は、一辺23cm大の石のブロック交互に積み上げ、中の仏像拝することができるようになっている漆喰などの接着剤の類を一切用いことなく積まれている。 ストゥーパ72基は、全体では三重円を描くように並び頂上には釈迦遺骨納めたとされるひときわ大きなストゥーパがあり、天上めざしている。この中心塔には大日如来置かず空っぽにしており、大乗仏教真髄である「空」思想強調しているとされ、ジャワ仏教独自性示されるボロブドゥールは、それ自体仏教的宇宙観とくに密教宇宙観象徴する巨大な曼荼羅といわれ、一説には、須弥山模したものとも考えられている。ボロブドゥールは、その規模と構造特異性よりアンコール・ワット並び東南アジア代表的な仏教遺跡とされている。 2006年5月27日起こったジャワ島大地震寺院石塔一部崩れるなどの被害を受け、学者群が調査のあと、修復予定している。

※この「ボロブドゥール寺院」の解説は、「ボロブドゥール寺院遺跡群」の解説の一部です。
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