ファスト‐ファッション【fast fashion】
読み方:ふぁすとふぁっしょん
ファストファッション

若者でも購入しやすい「手ごろな価格」設定の秘密は、専属デザイナーによる商品を自社工場で大量生産したり、逆にデザイナー・工場を持たず委託生産を行い、商品は売り切ることでコストを抑えるなど、各社で異なります。
ファストファッション・ブームを巻き起こしたのはスウェーデンのH&M。08年秋、銀座、原宿へ相次いで進出、開店以降、多数の客が詰め掛けています。今年に入って4月下旬には米国のフォーエバー21が原宿に1号店をオープンしました。もともと原宿には米国のGAP、スペインのZARAなどが大規模店を構えており、外資系が勢力を拡大しています。
迎え撃つ日本の代表といえばユニクロ。全国に777店舗(FC店20含む。09年5月末現在)を展開し、原宿には98年から店舗を構えています。今春には都内最大級の新宿西口店をオープンしました。ユニクロを展開するファーストリテイリングは不況下にもかかわらず09年2月期中間決算で売上高・営業利益とも過去最高を記録するなど好調です。また(株)ポイントが展開する人気ブランドを集積した「コレクトポイント原宿店」が4月下旬にオープンしました。
ファストファッション店は百貨店・ショッピングセンターへも積極的に出店しています。マルイは2月下旬、新宿に「新宿マルイ カレン」(旧マルイヤング新宿をリニューアル)をオープンしました。「まるごと全館“ファストファッション!”」と銘打って、ユニクロの「ガールズコンセプトショップ」やポイントが展開するブランド「ローリーズファーム」などをそろえ、たくさんの若者でにぎわっています。
元気な若者と元気なファストファッションが、景気悪化で元気不足(?)の日本に明るい話題を提供しています。
(掲載日:2009/06/25)
ファストファッション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/11 23:41 UTC 版)
![]() |
![]() | この記事は英語版の対応するページを翻訳することにより充実させることができます。(2023年10月) 翻訳前に重要な指示を読むには右にある[表示]をクリックしてください。
|
ファストファッション(英: fast fashion)は、最新の流行を取り入れながら低価格に抑えた衣料品を、短いサイクルで世界的に大量生産・販売するファッションブランドやその業態[1][2]。価格を抑えるために、製造小売業 (SPA) の形態をとっている会社が多い。
解説

「早くて安い」ファストフードになぞらえて、2000年代半ば頃から呼ばれるようになった[2]。2009年の新語・流行語大賞トップテンにも選ばれた[3]。
2015年までの10年で、日本国内では外資系ファストファッションの店舗数が倍増した[4]が、その後は閉店・撤退するブランドが増え、2021年時点の国内合計売上は2015年に比べ半減している[5]。
手頃な価格でファッションを楽しめる一方で、中国やベトナム、バングラデシュなど衣類の生産を受け持つ発展途上国の工場や、ショップで働く従業員の人権問題、また工場を置いている国での環境汚染問題などがたびたびメディアで取り上げられ大量消費社会の象徴と批判されている[6]。さらに、世界的な経済格差と貧困拡大によって、安価なファストファッションの衣類しか購入できない層が増えている現状に対する批判も出ており、日本でも2015年時点で日本人の着ている衣料品の45%が安価な衣類という状況になっている[4]。
代表的なブランド
- 日本
- UNIQLO(売上高業界世界第3位)- 経営者の柳井正は、ユニクロはファストファッションの業態であるとしている[7][8]。一方でユニクロは流行を追うよりベーシックなアイテムがメインであることから、狭義のファストファッションではないとする見方もある[9]。
- GU
- しまむら - 他にも若者向けカジュアルファッションブランド「Avail」も展開する。
- Honeys
- WEGO
- GLOBAL WORK
-
UNIQLO
-
GU
-
しまむら (SHIMAMURA)
-
Avail
-
Honeys
-
WEGO
-
GLOBAL WORK
- 中国
- スウェーデン
- H&M(売上高業界世界第2位)
- アメリカ
- GAP(売上高業界世界第4位)
- Old Navy
- FOREVER 21
- AMERICAN EAGLE OUTFITTERS
- Urban Outfitters
- Abercrombie & Fitch
- Hollister
- Armani Exchange
- Lucky Brand Jeans
- スペイン
- イギリス
- ベルギー
- C&A
- フランス
- Celio*
脚注
- ^ 「ファストファッション」『知恵蔵』 。コトバンクより2024年10月9日閲覧。
- ^ a b 「衣料品(3) カジュアル化、銀座まで」『朝日新聞デジタル』朝日新聞社、2010年3月19日。2024年10月27日閲覧。
- ^ “第26回 2009年 授賞語”. 「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン 新語・流行語大賞. 自由国民社. 2024年10月27日閲覧。
- ^ a b 『しんぶん赤旗』2015年5月12日、11面
- ^ “日本は「もう終わった国」なのか…H&M、GAPなどが“閉店続々&撤退ラッシュ”で、外資系アパレルチェーンに「日本が見限られた」!”. マネー現代 (講談社). (2022年8月9日) 2022年8月14日閲覧。
- ^ 5 Truths the Fast Fashion Industry Doesn't Want You to Know ハフィントンポスト(英語版)、2014年8月19日
- ^ 柳井正(監修)『ユニクロ思考術』新潮社、2009年。ISBN 978-4-10-464202-1[要ページ番号]
- ^ 柳井正『成功は一日で捨て去れ』新潮社、2012年。ISBN 978-4-10-128452-1[要ページ番号]
- ^ 実は服以外のこだわりもハンパじゃない!? MBが語り尽くす「ユニクロのスゴさ」 新R25、Cyber Now、2020年3月7日、2020年3月7日閲覧。
関連項目
ファストファッション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/05 10:09 UTC 版)
「ファッション用語」の記事における「ファストファッション」の解説
その時点でのファッショントレンドの内容をいち早く取り込みながらも、普通に着用できるリアルクローズとして低価格で提供する業態。2005年あたりから台頭した「H&M」や「ZARA」、「FOREVER21」などの世界的な規模(低価格・リアルクローズということで日本のユニクロと比較されるが、ユニクロよりも企業規模が大きい)の低価格衣料品チェーンを指して使われることが多い。さしずめ、ファストフードの衣料品版ともいえる。
※この「ファストファッション」の解説は、「ファッション用語」の解説の一部です。
「ファストファッション」を含む「ファッション用語」の記事については、「ファッション用語」の概要を参照ください。
- ファスト・ファッションのページへのリンク