モーツァルト:ピアノ協奏曲 第22番 変ホ長調
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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モーツァルト:ピアノ協奏曲 第22番 変ホ長調 | Konzert für Klavier und Orchester Nr.22 Es-Dur K.482 | 作曲年: 1785年 |
楽章・曲名 | 演奏時間 | 譜例![]() |
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1 | 第1楽章 Mov.1 Allegro | 12分30秒 | No Image |
2 | 第2楽章 Mov.2 Andante | 8分00秒 | No Image |
3 | 第3楽章 Mov.3 Allegro - Andantino cantabile - Allegro | 11分30秒 | No Image |
作品解説
第20、21番に続いて、音楽家として売れに売れていた1785年の3つ目のピアノ協奏曲は、12月23日の待降節の予約演奏会のために書かれた。完成したのはその1週間前の12月16日である(このシーズンには他にも2回の演奏会があり、非常に多忙であったと思われるにもかかわらず!)。この作品の作曲の裏では、歌劇《フィガロの結婚》が書き始められていた。
前2作に比べれば知名度は落ちるものの、オペラ序曲のような祝祭的な華やかさと共に穏やかな落ち着きをもつ魅力的な作品である。当時まだ新しい楽器であったクラリネットがオーボエの代わりに導入され、管楽器の響きを新鮮にしている。独奏ピアノでは協奏曲らしい技巧的で華麗なパッセージが目立ち、また緩徐楽章での哀愁漂う旋律が美しく奏される。
両端楽章のモーツァルト自身によるカデンツァは残っていない。
第1楽章:アレグロ、変ホ長調、4/4拍子。協奏的ソナタ形式。管弦楽と独奏ピアノは対立するよりも一体となって華やかな楽章を仕立て上げている。
第2楽章:アンダンテ、ハ短調、3/8拍子。変奏形式。全体的に落ち着いた静的な雰囲気をもち、木管の効果的な使用により、牧歌的な印象を与える。独奏ピアノもそうした楽章の性格を壊すものではない。
第3楽章:アレグロ、変ホ長調、6/8拍子。ロンド形式。オペラの快活さやアリア的なやさしさを併せ持つ楽章。中間部にはアンダンテ・カンタービレが差し挟まれ、クラリネットが活躍する。ピアノ声部では主題旋律に加えて、高音のトリルや経過的パッセージといった装飾的な動きが目立つ。
ピアノ協奏曲第22番 (モーツァルト)
(ピアノ協奏曲 第22番 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/28 01:00 UTC 版)
ピアノ協奏曲第22番 変ホ長調 K. 482 は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが1785年に作曲したピアノ協奏曲である。
概要

音楽・音声外部リンク | |
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本作は1785年12月16日にウィーンで作曲されたもので、第20番(K. 466)と第21番(K. 467)の両傑作を生み出したあとの一連の協奏曲群は、次第に作曲者の内面を表現する傾向のものに変化していった。
第20番と第21番の関係と同じく、第23番(K. 488)とセットで書かれ、それらは共にオーボエが省かれてクラリネットが使用されるなど、編成的にも新しい試みが見られる。
モーツァルトの弟子のヨハン・ネポムク・フンメルは、ピアノ・フルート・ヴァイオリン・チェロ用の編曲を残しており、白神典子らが録音している。
楽器編成
独奏ピアノ、フルート1、クラリネット2、ファゴット2、ホルン2、トランペット2、ティンパニ、弦五部。
曲の構成
全3楽章、演奏時間は約34分。甘美な第23番と比べ人気は一歩及ばないが、典雅で祝祭的な主題で始まる第1楽章、物思いに沈むような深い叙情を湛えた短調の第2楽章、活き活きとした旋律美で聴かせる第3楽章と聞かせどころの多い佳作に仕上がっている。
外部リンク
- ピアノ協奏曲第22番 変ホ長調 K. 482の楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト
- ピアノ協奏曲 第22番 変ホ長調 K.482 - Mozart con grazia
- 『新モーツァルト全集』におけるKonzert in Es KV 482の楽譜及び校訂報告 (ドイツ語)
「ピアノ協奏曲 第22番」の例文・使い方・用例・文例
- ピアノ協奏曲
- その曲はピアノ協奏曲に編集された。
- 6月21日の本選で,上原さんはチャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第1番」とラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」を演奏した。
- そのとき,彼女は偶然,ラヴェルのピアノ協奏曲を聞き,自分と千秋(玉(たま)木(き)宏(ひろし))が舞台でその曲を一緒に演奏している姿を想像する。
- 千秋は彼女がショパンのピアノ協奏曲を演奏するのを見るためにはるばるプラハまで行く。
- 内田さんはクリーブランド管弦楽団と共演したモーツァルトのピアノ協奏曲の演奏で最優秀器楽ソリスト演奏(オーケストラとの共演)賞を受賞した。
- 浅田選手は,ショートプログラムではショパンのノクターンのうちの1曲,フリーではラフマニノフのピアノ協奏曲第2番に合わせて演技すると述べた。
- フリーについて,浅田選手は「私はラフマニノフのピアノ協奏曲がとても好きです。」と述べた。
- 翌日のフリーでは浅田選手はラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」に合わせて滑った。
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