ビンゴホール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/07 10:31 UTC 版)
アメリカ合衆国では教会や慈善・非営利組織が運営資金確保のために営業するビンゴホールやビンゴクラブが各地にあり、賞金を賭けたビンゴ大会が毎週、あるいは毎日行われている。イギリス、オーストラリアなどではアメリカ式ビンゴとはルールの違うビンゴ (ハウジー) が行われているホールが各地にある。こうしたホールは主婦や高齢者などが暇つぶしのギャンブルに興じる、日本で言うパチンコ店に似た存在であるが、非営利の目的のため税法上の特典があることや、フロアや会計などの作業要員が無給のボランティア(例えば教会の場合はその教会の「檀家」に相当する信者達)で構成されていることなどが、営利を目的とした「ギャンブル産業」とは異なる。 商業的なビンゴホールは、アメリカにおいては賭博の許可された地域(ラスベガス、リノ、あるいはネイティブ・アメリカンが運営するインディアン・カジノ)で行われている。 ビンゴホールでは、1回の開催において複数のゲームを順番に実施し、この一連のゲームの固まりを「セッション」という表現で表している。例えば、ラスベガスのビンゴホールにおいては、1回のセッションはおおむね10以上のゲームで構成され、オプションを購入すると13ゲーム程度遊ぶことになり、最終ゲームの終了まで1時間程度を要するスケジューリングが一般的である。セッション終了後にホールの清掃を行い、完了後、次のセッションのパックを販売するという流れになる。 参加したいプレイヤーは、セッション開始前のカジノが決めたタイミングでホールへ赴き、ビンゴカードのパックを購入する必要がある。セッション開始直後の場合は、レジカウンターが開いている場合に限り、パックを購入して参加することが出来る場合もある。 ゲームを複数スムーズに実施できるよう、ゲームの構成に工夫が凝らされており、たとえば「1列ビンゴで勝利」というゲームを行い勝者が決定した後、同じシートを用いて、先の勝者が決定した時点の状況から続行して「2列ビンゴで勝利」というゲームを行うといった構造が採用されている。これらはビンゴホールによって異なるため、事前にホールのリーフレットやホームページを参照して予習しておくことが望ましい。 このようなホールでは、難易度の高い条件の達成に対してジャックポットを提供する、系列の複数のビンゴホールに映像と音声を中継して多数の人間による競争とする、コンピューター端末を用いてカードの管理を楽に行えるようにすると同時に大量のカードを購入して管理できるようにするなど、営業上の戦略が多数存在する。特に営業熱心なビンゴホールでは、早朝のセッション開始時にパンやドーナツなどの軽食を無料サービスしたり、カジノの24時間営業にあわせて、ビンゴホール自体も24時間営業することもある。なお、カジノ内にあるビンゴホールでは、標準的なサービスとして、ソフトドリンクは無料で供されるほか、アルコール飲料に関してもカジノと同様にカクテルガールへのオーダーで提供されることが多い。 商業的なビンゴホールの客層は、教会などのビンゴホールと同様、主婦や高齢者が暇つぶしのギャンブルに興じているほうの割合が比較的高い一方で、壮年男性などの割合もある程度見かけることが出来る。
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