パンク・リバイバル(1980年代)
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「ストーム (マーベル・コミック)」の記事における「パンク・リバイバル(1980年代)」の解説
その後クレアモントはストームを穏やかで独立したキャラクターとして描いた。ストームは公衆浴場で全裸になってはいけないことを『不条理』と言い切る など、西洋文化になじむのに苦労する様子が描かれていたが、他のメンバーからはかなり尊敬されており、Uncanny X-Men139号(1980年11月)ではクレアモントは彼女をX-メンのリーダーに据えている。クレアモントはストームを最年少のX-メンメンバー、13歳のキティ・プライド(シャドウキャット)に対してハーバーマザー的な感情を抱かせている。Marvel Team-Up100号(1980年12月)でクレアモントは、ケニアにいた頃の12歳のストームが若き日のブラックパンサーを人種差別主義者の暴漢から救い出したというショートストーリーを書いた。このストーリーはのちに後任のライターたちにこの二人のキャラクター間のさらに深い関係を設定させる礎となった。 X-Men Annual5号では、X-メンはファンタスティック・フォーとともに、Arkon the Imperionが彼の王国を乗っ取ったトカゲのような侵略者を打倒するのを助けにいった。ストームはArkonから妃になってくれという申し出を断り、その号の最後では互いにキスをした。 1980年代前半、クレアモントによって書かれたストームの冒険には、X-メンがブルードと呼ばれる寄生性の宇宙生物群と戦うスペースオペラものもあった。ストームは自らに生みつけられたブルードの卵の影響で自殺を考えるようになったが、クジラに似た友好的エイリアン・Acantiによってすんでの所で救われた。 その次の物語で、クレアモントはストームのキャラクターをより強いものにした。彼はX-メンの一員・エンジェルがミュータントの盗賊団モーロックスに攫われる物語を書いた。X-メンは数で圧倒され、ストームはプラグと呼ばれるモーロックによって病気に冒された。ただ1つの解決策は、X-メンの一人が彼等のリーダー・カリストと命をかけた一騎討ちで勝つことだった。まずナイトクローラーがカリストと戦おうとしたが、ストームはX-メンを率いる自分がと戦うと主張し、病魔に冒されながらもカリストの心臓を貫いて瀕死の重傷を負わせ、彼女を退けた。 1983年10月のUncanny X-Men #173ではストームの衣装と外見に大幅な変更が加えられた。クレアモントとアーティストのポール・スミスは、これまでの古いコスチュームから黒革のトップスとパンツに変え、かつての白髪のベールをパンクのモヒカンヘアに変えた。この物語で、彼女の人生観はブルードとの死闘後に暗くなった。これらの変化は、ストームがキティ・プライドから一時期反発される原因となった。ストームの恋愛面を実のあるものにするために、クレアモントはX-メンの一員・フォージ(驚異的な発明をするミュータント能力の持ち主)がミュータントパワー中和銃を開発するエピソードを書いた。このデバイスのそもそもの標的は、X-メンの一員であり、犯罪者であった前歴を持ち、当時のS.H.I.E.L.D.のエージェントとの接触によりテロリストではないかとの疑いをもたれていた女性・ローグだった。いかがわしい合衆国政府の諜報員ヘンリー・ピーター・ガイリックがローグに狙いを定めたとき、彼は間違ってストームを撃って、彼女の能力を奪ってしまった。フォージはストームを死の淵から救い、回復させるためテキサス州ダラスの自宅に連れ帰った。彼の助けを借りて、彼女は能力をなくした生活に馴染んでいき、彼等はゆっくりと恋に落ちていった。その後、ストームはフォージとガイリックが電話越しに交わした会話を立ち聞きして、自らの能力を奪った兵器を開発したのはフォージであることを理解した。彼女は悲しみにくれ、彼の元を去っていった。 しかし、クレアモントは強いキャラクターとして書き続け、1986年のUncanny X-Men #201 で能力を失ったストームをサイクロップスを戦わせ、X-メンのリーダーの座を勝ち取らせた。 1980年代の後半にはクレアモントはオリジナルの衣装とヘアスタイルに戻したストームが、1987年には一時的に胡散臭いヘルファイア・クラブに入団し、異次元にフォージと共に閉じ込められエレメンタルパワーを取り戻し、邪悪なサイボーグ・ナニーに捕われる などというエピソードを書いた。彼女はこの時の交戦によって命を落としたと信じられていたが、実はナニーによって肉体的に子供に退行させられ、記憶喪失に陥っていただけであった。彼女は邪悪なテレパス・シャドウキングに追われて、殺人の濡衣を着せられ、最終的には記憶を取り戻すまで盗賊に戻っていた。 その次のエピソード『The X-Tinction Agenda』では彼女はミュータントを不当に扱う架空の国家ジェノーシャに誘拐され、一時的に洗脳されたミューテイトにされたが、最後には肉体的にも精神的にも元の大人に戻ることができた。
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