ディーの天使とは? わかりやすく解説

ディーの天使

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/22 10:22 UTC 版)

エノク語」の記事における「ディーの天使」の解説

トバイアス・チャートンの著書 The Golden Builders によると、天使言語大洪水以前言語という概念ディー時代よくあるのだった。その重要性は、仮に天使言語を知ることができれば天使直接交信することができ、かつそれによって宇宙全体とも交信できるではないかという発想つながりがある。 1581年ディーは、預言者らと直接交信するために神は「善き天使」を送りたもうた、と個人日誌記し天使通して知識探求していることを言及しはじめた1582年ディー霊視エドワード・ケリー組んだ少なくとも彼の前に二人上の他人がいた)。ディー霊視ケリー協力によって安定して長らく天使交信できるようになり、結果としてそうして受信したものの中にエノク語すなわち天使言語含まれていた。 ディー日誌によると天使語は神が世界創造使用した言語で、神や天使会話するためにアダム使用し、そして万物全ての存在名づけたものである想定されている。アダムエデンの園からの追放言葉失い、そしておぼろげな天使語の記憶元にヘブライ語作り出した。原ヘブライ語バベルの塔言語混乱分散してしまうまでの間「人類通言語(en:universal human language)」だったものであるその後変形した聖書ヘブライ語として知られるヘブライ語を含む、現在の人類全ての言語作られた。天使人間のために記録したロガエスの書』("Book of Loagaeth")(神からの言葉) に従うならばアダム時代からディーケリー時代まで、父祖エノク例外除いて天使語は人から隠されていた。この本はノアの大洪水で再び失われてしまった。 ディーケリー啓示され天使言語は非常に限定的なテクスト・コーパス (言語資料) ひとつをカバーするのみである。加えて一部しか英語に翻訳されていない1583年3月26日ケリーはこの言語の特徴である21文字アルファベット水晶球幻視報告し、それからエノク語として知られることになる言語受信始まった数日後ケリー受信したのは天使言語と言われるもので記され最初のテクスト・コーパスとなった。これは『ロガエスの書』(Liber Loagaeth)「神の言葉の書」という本に結実した。この本は天使言語による49の「コール」(召句) ないし祈祷文から成っていたが、95大きな文字表含まれ、各文字表は49x49の文字だらけの方陣であった。なお、天使たちがわざわざこの本のテクスト翻訳することは一度もなかった。 それ以外でもっとも重要なエノク語テクストは約一年後クラクフにてケリー与えられた。これは英訳付されており、エノク語語彙基本提供するという点で、より重要である。テクスト48詩節からなり、この諸節はディーの手稿の中で "Claves Angelicae” すなわち「天使の鍵」と呼ばれている。「鍵」には魔術体系における一定の役割割り当てられていた。以下のように、これらの鍵は『ロガエスの書』の49魔方陣が表す「49知恵/理解の門を開く」ためにディー使われるように目論まれたかのごとくであった。 私はそれ故あなたに伝えた教義に従って49の表に含むところをあなたに教え授けるものである49の声、召句は、それら49ではなく48 (一つ開かれないため) の理解の門を開くための本然たる鍵であり、それによってあなたは全ての門を動かすための知識を得るであろう……されどこれら19の召句は召句であり、また神秘的表の知識への入り口であることを理解されたし。各表は一葉の頁全体包含しており、他に何の付随物も必要ない。 このテクストには 大抵の語彙入っているが、さらに数十単語ディー日誌至るところ隠されていることが分かっており、『ロガエスの書』には数千未定義の単語含まれている。「ロガエス」の単語と「鍵」の単語際立った相違から、今日一部魔術師はこれらはエノク語異な二つの「方言」であると見なすようになった

※この「ディーの天使」の解説は、「エノク語」の解説の一部です。
「ディーの天使」を含む「エノク語」の記事については、「エノク語」の概要を参照ください。

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