シリアによる実効支配とは? わかりやすく解説

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シリアによる実効支配

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/19 04:47 UTC 版)

パクス・シリアーナ」の記事における「シリアによる実効支配」の解説

詳細は「シリアによるレバノン占領英語版)」を参照 その後レバノンでは、1989年ターイフ合意英語版)にて当事者間での停戦向けた動き進められるとともに治安維持イスラエル対す牽制名目とするシリア軍2年間に及ぶ駐留、そしてその後駐留延長を再協議する旨が定められた。しかし、当時レバノン軍司令官ミシェル・アウンはこのシリア軍支配反発し解放戦争英語版)を引き起こして最後抗戦試みた1年半にわたる戦闘後彼の軍がシリア側に鎮圧されたことで内戦名実ともに終結したレバノン独立から内戦勃発までの「第1共和制」に対しパクス・シリアーナ以降政治体制は「第2共和制」と呼称される。 同じころ、シリア支援国であったソ連ペレストロイカ実行していたことから西側陣営への接近余儀なくされていたシリアは、イラクによるクウェート侵攻の後、アメリカ対しイラク攻撃支援する約束取り付けた。その見返りとしてレバノン駐留黙認されシリアその後引き続いて多く部隊展開が可能となり、解放戦争終わった10月13日レバノン進軍しイスラエル占領していた南部以外をほぼ手中におさめることができた。また、テロ組織として名高いヒズボラも、シリア側によって南部を除く地域にて武装解除統制進められたことや、ルーホッラー・ホメイニー死去支援国であったイラン穏健化による軍事財政支援停止、そしてイラン側がシリアによるヒズボラ支配認めたことなどから、レバノン国内治安安定化進展していった。政党として政治参加したヒズボラ反イスラエル路線を示すことで一定の支持得ていった一方シリア側は選挙への介入によってヒズボラ過度な台頭抑制したシリア統治期におけるレバノン政府意思決定多くは、シリアの大統領であるハーフィズ・アル=アサド2000年からバッシャール・アル=アサド)とその指示受けたシリア軍よるものであったシリア側は、レバノン政治において擁立した多数政党宗派越えた調整役果たした一方レバノンの政治家らにもシリアとの関係進展目指す動き見られそうした政党勢力伸ばすようになったこのようにして、ハフィーズ・アサド政権下では概して安定しながら推移したレバノン情勢だったが、2000年バッシャール・アサド政権発足する彼の意図によりレバノンの政党間で大きな格差生じ2004年にはレバノンの大統領エミール・ラフード任期延長めぐってシリア支配対すレバノン国内の不満が噴出したアサド大統領の「代理人」と呼ばれるほどの親シリアであったラフードの続投が決まると、首相ラフィーク・ハリーリーこの人事に反発し野党政治家らも反シリアデモを一斉に開始したさらにはアメリカフランスサウジアラビアなども国際連合安全保障理事会決議1559号(英語版)を通じて公正な大統領選挙民兵組織完全武装解除求めシリア内政干渉咎めるようになったレバノン国内緊張が増すなかの2005年2月14日、ついに元首相ハリーリー暗殺され、これをシリアまたは親シリア派の犯行みなした諸外国レバノン国民シリア強く批難した。「杉の革命」と呼ばれるデモ発生受けたアサド政権はついにシリア軍撤兵宣言し4月26日までに撤収したことで15年にわたるこの時代幕を閉じたその後レバノンではヒズボラ台頭し始め2006年イスラエルによる侵攻や親シリア派と反シリア派の対立激化により、再び内戦状態に陥ってしまった。

※この「シリアによる実効支配」の解説は、「パクス・シリアーナ」の解説の一部です。
「シリアによる実効支配」を含む「パクス・シリアーナ」の記事については、「パクス・シリアーナ」の概要を参照ください。

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