サロス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/15 15:59 UTC 版)
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サロス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 13:59 UTC 版)
詳細は「サロス周期」を参照 既に記したとおり、1朔望月は29.5306日であり、223朔望月は6585.3212日となる。月が交点を出て再び戻って来る(交点から始まる軌道を一周する)交点月は27.2122日であり、242交点月は6585.3575日で、前者にきわめて近い。また月が地球をめぐる公転軌道のうちで近地点に来た時を近点月と言うが、239近点月は6585.5375日で、やはり非常に近い。さらに1食年346.6201日を19倍する、すなわち19食年は6585.782日で、これも大差がない。そのため、223朔望月に当る18年と11日(閏年の配置によっては10日)と8時間ほどの周期でよく似た状況の日食(継続時間、食の種類等)が繰り返される。これがサロスと呼ばれる周期である。 ただ、余分の8時間が曲者で、次回の日食は経度でおよそ120度西にずれた所で起こる。その次はおよそ240度西方に動き、3回目で元の位置に戻る。そのため、実用上は3サロス、すなわち54年と約1ヶ月を用いるのがよい。下の表にサロスの実例を示す。3サロス毎にほぼ同じところで日食が起こっている事や、サロスは近点月や食年の倍数とよく一致しているので、毎回起こる食の状況も似ていることがわかる。 年月日(世界時)食の種類食の起こる地域1958年4月19日 金環食 アラビア海、インドシナ、沖縄諸島、日本南沖、北太平洋中部 1976年4月29日 中部大西洋、北西アフリカ、地中海、ユーラシア南部 1994年5月10日 北太平洋東部、北アメリカ、北大西洋、北アフリカ西端 2012年5月20日 華南、日本、アリューシャン列島、北アメリカ 2030年6月1日 北アフリカ、地中海、中央アジア、沿海州、北海道 年月日(世界時)食の種類食の起こる地域と食の概要1937年6月8日 皆既食 南太平洋東部、南アメリカ西岸。皆既継続時間7分4秒。20世紀第2位の長さの皆既日食 1955年6月20日 インド洋西部、東南アジア、南太平洋。皆既継続時間7分8秒。20世紀最長 1973年6月30日 南アメリカ北部、北アフリカ、インド洋。皆既継続時間7分3秒。20世紀第3位 1991年7月11日 中部太平洋、中央・南アメリカ。皆既継続時間6分53秒 2009年7月22日 インド、華中、奄美群島、中部太平洋。皆既継続時間6分39秒。21世紀最長の皆既日食 年月日(世界時)食の種類食の起こる地域と食の概要1995年10月24日 皆既食 西アジア、インド、東南アジア、西太平洋。最大継続時間2分10秒 2013年11月3日 金環皆既食 北アメリカ東沖、中部大西洋、アフリカ中央。皆既継続時間1分40秒 2031年11月14日 北西太平洋、中部太平洋、パナマ。皆既継続時間1分8秒 2049年11月25日 紅海、アラビア海、インドネシア、西太平洋。皆既継続時間38秒 2067年12月6日 金環食 中央アメリカ、南アメリカ北岸、大西洋、アフリカ中部。皆既継続時間8秒 表を見ると、食により3サロスの間に経路が少し北上又は南下した事が分かる。サロスは不変ではなく、1000年程度の期間で、極地方の部分食から始まって少しずつ北上(あるいは南下)して赤道を越え、最後は反対側の極地方の部分食となって終わるという経過をたどる。また、サロス周期は約18年であるが、日食は毎年起こる。これは、複数のサロスが存在するためで、実際に18年間に40個ほどのサロスが食を繰り返しており、オランダの天文学者ゲオルグ・ファン・デン・ベルグがサロスに付けた通し番号が一般に使用されている。
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