ギリシア人と神々への信仰とは? わかりやすく解説

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ギリシア人と神々への信仰

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 04:41 UTC 版)

ギリシア神話」の記事における「ギリシア人と神々への信仰」の解説

古代ギリシア人人間と非常に似た神々登場するユニークな神話持っていたが、彼らはこれらの神々宗教的信仰崇拝対象として考えていたのかについては諸説ある。実際西欧中世近世通じて人々ギリシア神話架空造り話か寓話の類とも見なしていた。現代においても、ポール・ヴェーヌは、「ギリシア人がその神話」を本当に信仰していたのかをめぐり疑問提示する。彼は古代ギリシア人ソフィストたちの懐疑主義経てロゴスミュートス区別曖昧であったことを批判する。しかしヴェーヌ結論は、古代ギリシア人はやはり彼らの神話信じていたのだ、ということになる。 また、古代ギリシア人自身なかでも疑問起こっていたのであり、紀元前6世紀詩人哲学者クセノパネースは、ホメーロスヘーシオドス描かれ神々の姿について、盗み姦通騙し合いを行う下劣な存在ではないか批判している。 ホメーロスヘーシオドスは、自分たちのうたった神話「真実」であることに確信持っていた。この場合何が真実で、何が偽なのかという規準が必要である。しかし彼らがうたったのは、神々人間に関する真実であって、造話や虚構現代人考えるのは、真実具象化するための「表現」であり「技法」に過ぎなかった。 神話重要な与件一つとして作者無名性が考えられていた。誰が造ったのでもなく太古の昔より存在するのが神話であった紀元前7世紀中葉以降叙事詩的伝統に代わって、個人感情思いをうたう抒情詩誕生する抒情詩人超越的な神々存在について寧ろ関心であった。しかし、これに続いて出現したギリシア悲劇においてはムーサ女神への祈りもなく、明らかに彼らが創作した考えられる物語劇場公開するうになる。これによってギリシア神話人間的奥行き持ち深化したが、彼らは神話信じていたのだろうか悲劇詩人たちはニーチェ洞察たようにコロス導入によって、そして今一つに「英雄」の概念の変遷により、共同体真実をその創作具現していた。彼らはなお神を信仰していたのであるが、神話についてはそうでもなかった。

※この「ギリシア人と神々への信仰」の解説は、「ギリシア神話」の解説の一部です。
「ギリシア人と神々への信仰」を含む「ギリシア神話」の記事については、「ギリシア神話」の概要を参照ください。

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