ギリシア世界での支配地域拡張
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 06:48 UTC 版)
「アテナイ」の記事における「ギリシア世界での支配地域拡張」の解説
ペルシア戦争勝利後のアテナイはデロス同盟の支配者として各地へ侵略を繰り返し支配地域を拡大した。紀元前433年にケルキュラ(コルキュラ)を巡って対立したかつての盟友・コリントスを破り、2年後にはかつてのライバルアイギナをデロス同盟の頚木へ従えた。等々、アテナイはギリシア最強の軍事都市に上り詰める一方、デロス同盟参加国から徴収する年賦金を自国財政に全額流用、アイギアを始めとする各国の通貨鋳造権を取り上げアテナイ通貨の使用を強制した。 アテナイの市場には、ポリス内部の地域市場であるアゴラと対外用の市場であるエンポリウムが存在した。アゴラにはカペーロスという小売人が居住し、中央集権制度にかわって食料の再配分を行なうための制度として食品が売られた。エンポリウムにはエンポロスという対外交易者が居住し、ペイライエウスで取り引きを行なった。ペリクレスは自ら積極的にアゴラで売買を行ない、アテナイは商業的なアゴラを推進した。 台頭が遅かったため、隷属市の急拡大とは対照的に植民市の入植競争では他の都市に乗り遅れた。遅ればせながら植民市も創設して「クレールーキア(klèrouchia)」と呼ばれるアテナイ市民権の保証と引き換えに従属義務を負う契約を結んだ都市の建設に乗り出した。
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