ウォークラリー
歴史と沿革
ウォークラリーは歩く楽しさをもとに、町の文化や自然を発見できる野外プログラムです。競争と言っても速さは競わないので、じっくりゆっくり探険を楽しめます。健康志向やアウトドア志向の高まりにともない、健康的なコミュニケーションイベントとして全国に拡がっています。
独特のコース図をもとにグループで町を探険しますが、コース図を見ただけではどこがゴールかわからず、図をたどって歩いていくうちに思いがけない所に出てくるという意外性もこのプログラムの魅力です。勝敗のみを競うスポーツでなく、歩くことを通しての健康づくりやグループでコミュニケーションを図ることを目的として行われています。
ウォークラリーの始まりは1974年。当時、静岡県の三ヶ日青年の家の指導主事だった渡辺佳洋氏がオリエンテーリングとカーレースにヒントを得て考案。その後、(財)日本レクリエーション協会がレクリエーション・プログラムのひとつとして全国的な普及に取り組みました。
1984年5月20日には全国47都道府県で一斉にスタートする「第1回全国一斉ウォークラリー大会」を開催。これが起爆剤となり、全国に広がっていきました。同大会はその後、第20回まで継続しました。
各都道府県レクリエーション協会でも、独自のコースの設定やコース図を作成し、ウォークラリーを随時開催しています。また、毎年開催されている全国レクリエーション大会においても、ウォークラリー大会は必ず行われています。(2008年度:岩手県で実施済み、2009年度は長崎県、2010年度は静岡県で開催予定)。
さらに、日本在住の外国人と日本人がチームを組み、一緒に町を探険する「国際ウォークラリー」や、日本人がオーストラリアやニュージーランドなど外国に出かけ、地元市民とチームを組んで当地を歩く「海外渡航型ウォークラリー」など、さまざまな形で展開されています。
競技方法
1チーム4~6人で、コース図をもとに進みながら、ゴールを目指し、「時間得点」と「課題得点」の合計点で順位が決まります。
「時間得点」はあらかじめ決められた規定時間と実際にゴールしたタイムとの差異、「課題得点」はコース途中に設けられたチェックポイント(CPと表示)や、定められたエリア内をじっくりと観察しゴール直前に関連問題が出される観察ゾーンの正解率によって算出されます。ただし、時間得点はゆとりを持って定められており、急いで歩いたり、走ったりする必要はありません。
課題は町に残る寺社や遺跡などの歴史や自然、あるいは地場産業などをテーマにすることが多く、町の魅力を楽しみながら探険できる地域文化や自然の再発見プログラムでもあります。また、チーム内での協力も不可欠で、家族や仲間、友人などとの絆を一層強めることにもつながります。
ルール
道具・コース
コースの距離は2~3km程度の手軽な設定(ファミリーコースなど)から、10kmといったかなりハードなもの(健脚コースなど)まで、主催者のねらいによってさまざまに設定されます。
コース図には交差点や分岐点での道の選び方しか書かれていません。また、地図のように必ずしも上が北とは限らず、距離の表示もありません。コース図はコマ図と呼ばれることもあります。下記はコース図の一例です。
(資料提供: 千葉県白子町青少年相談員応援ページ)
ウォークラリー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/20 02:38 UTC 版)
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ウォークラリーとは、野外で開催され、グループ単位で参加するレクリエーションゲーム。
概要
各グループは事前に渡されるコース図に従って進み、途中で与えられる課題を解決しながら設定された一定の時間で歩き、目的地を目指す。勝敗はタイム得点と課題得点の合計で決まるが、設定時間より早く着きすぎても減点となるので急いで進む必要はない。設定時間は、歩く速さをもとに課題解決の時間を加味して設定される。このため、体力差や年齢、性別に関係なく誰でも参加できることが利点である。
自治体や旅行業者、学校などでウォークラリーと称するイベントを実施することがあるが、中には単に歩くだけのものや、道順を行程中の道路脇などに案内表示で示して行うものなど、ウォークラリーのルールに則らずに行われるものもある。これは、ウォークラリーのルールがオリエンテーリングなどのように広く一般に認知されていないためである。
現在、日本レクリエーション協会内にウォークラリー委員会が設置され、多方面への普及活動が行われている。また普及活動の一環として、日本レクリエーション協会や日本キャンプ協会及びそれらの下部組織などで、コース設定やコマ図の書き方などの講習会を行っているところもある。
歴史
ウォークラリーは、1975年に日本レクリエーション協会の会報誌に掲載された。それ以前にも屋外で行うゲームとしてオリエンテーリングがあったが、スピードを重視するあまり周囲の自然を楽しむ余裕がないため、それに代わるものはないかと試行錯誤の末に生み出されたもの。
1984年には、日本レクリエーション協会の呼びかけで、各都道府県や市区町村のレクリエーション協会などの主催による第1回全国一斉ウォークラリー大会が開催された。
ウォークラリーの用語
コース図
ウォークラリーで使う地図をコース図という。普通の地図と違い、コース図は交差点や分岐点だけを表したコマ図を組み合わせたもの。「●」が現在位置、現在位置で向いている方向が上となり、「→」が進む方向を表している。このため、コース図における東西南北の向きは一定していない。また、コマ図間の距離は一定ではない。
チェックポイント
コース中で課題を出題される場所。コマ図には「C.P.」(Check Pointの略記)で表される。課題は、その場所へ行くまで判らないよう設定され、自然、文化財などを対象とした題材にすることが多い。また、簡単なゲームを行うといった課題もある。参加者のレベルや立地条件により難易度を変えている。
なお、文字通り主催者が参加者グループの通過を確認(チェック)するポイントでもある。
観察ゾーン
周囲の様子を観察する場所。コマ図では周囲を斜線で囲んだ地図として表される。主催者は、参加者が周囲をじっくり観察することで、ウォークラリーを楽しみながら自然や文化財などへの興味を深めてほしいという意図で、後のチェックポイントやゴール後に与える課題のヒントをこのゾーンに設定することが多い。
全国一斉ウォークラリー大会
日本では、毎年5月の第3日曜日が「ウォークラリーの日」に制定されている。この日に合わせて全国一斉ウォークラリー大会が多くの市区町村で開催される。
死亡事故
学校で行う当該行事は開催者に安全配慮義務が課される。
2011年10月、千葉市立生浜中学校2年生女子生徒(当時14歳)が当該行事の参加中に崖から転落死。2013年6月19日、千葉市教育委員会は市側の責任を全面的に認める調査結果を公表[1]。
脚注
- ^ 千葉市、事故責任認める 通報1時間後対応不備も 校外学習の中2転落死 千葉日報 2013年6月20日
関連項目
外部リンク
ウォークラリー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/09 20:04 UTC 版)
「河内長野市立美加の台小学校」の記事における「ウォークラリー」の解説
児童や一般者が自由参加で集まる。美加の台小学校から延命寺、鳩原、観心寺、神ケ丘、1号公園と一周するの約10kmコース。
※この「ウォークラリー」の解説は、「河内長野市立美加の台小学校」の解説の一部です。
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