ウィティギスの反撃とは? わかりやすく解説

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ウィティギスの反撃(536年12月 - 538年4月)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 06:25 UTC 版)

ゴート戦争」の記事における「ウィティギスの反撃(536年12月 - 538年4月)」の解説

新王ウィティギスローマ放棄してラヴェンナへと向かい王位継承正統化し侵略抵抗するための軍を召集すべくアマラスンタの娘マタスンタ結婚した536年12月ベリサリウス抵抗を受けることなくローマ入城できた。 ウィティギスは南ガリア現在のプロヴァンス割譲と金2000リトゥラの支払い条件フランク族同盟結んで背後固めると、537年2月大軍率いてローマへ進軍した一方ベリサリウス野戦を行うに十分な兵力がなく籠城した。ゴート戦争中、幾度も行われることになるローマ包囲最初となるこの包囲戦537年3月から538年3月まで1年にわたり続いたローマ包囲戦 (537年-538年) (en) )。この包囲戦では69回もの大小戦闘記録残されている。ローマ市内は飢餓疫病苦しめられローマ人の不満が教皇シルウェリウス向けられ廃位され事件起こっている。 4月コンスタンティノープルから1,600人のスラブ族とフン族部隊到着し11月に兵5,000増援到着する東ローマ軍攻勢転じた東ローマ軍騎兵隊東ゴート軍の背後の諸都市攻略略奪し、もともと貧弱だった補給状態をさらに悪化させて、東ゴート族威嚇した。最終的にラヴェンナから1日の距離にあるアリミヌム(Ariminum:現在のリミニ)がヨハネス将軍によって攻略させられたことにより、ウィティギス包囲解いて撤退したウィティギス後背の安全を確保すべく諸都市城塞守備兵強化した上で、アリミヌム奪回向かった。この地にはベリサリウス精鋭を含む2,000騎兵隊占拠しており、ベリサリウスはこれを歩兵交代させ騎兵隊を自らの側において活用可能にようとしたが、指揮官ヨハネスはこの命令拒否してアリミヌムに留まった。この失策間もなく東ゴート軍が到着して明白になる最初の強襲失敗したものの、彼らは僅かな兵糧しかない都市包囲進めた同時に別の東ゴート軍がアンコーナ進軍した。彼らは野戦東ローマ軍打ち破ったが、結局アンコーナ城壁突破には失敗している。 この時、アルメニア人宦官ナルセス率いられ同盟部族ヘルール族2,000人がピケヌム(Picenum)に到着したベリサリウスナルセス会合したが、両将は今後の方針について意見対立したナルセスはアリミヌムを直接救援することを主張しベリサリウスはより慎重な方法望んだが、落城が近いとのヨハネスからの手紙が届いたため前者決したベリサリウスは軍を三手分かち海上輸送部隊は彼が最も信頼する副官イルディガルが率い老練なマルティヌス率いられ部隊南方から攻め、そして主力部隊を彼自身ナルセス率いた。だが、東ローマ軍接近知ったウィティギス優勢な敵軍包囲されることを避けるべく急ぎラヴェンナ撤退した。 アリミヌムでの無血勝利ベリサリウス対すナルセス立場強化しヨハネスを含む多く多く将軍たちがナルセスの側に付いた。アリミヌム救援後の軍議で、この不和顕在化する。ベリサリウス背後にあるアウクシウム(Auximum:現在のオージモ)の東ゴート軍を制圧し包囲されているメディオラヌム (en) (Mediolanum:現在のミラノ)を救援する作戦主張したに対してナルセスアエミリア(Aemilia)での軍事行動を含む、やや兵力分散させる作戦主張したベリサリウスはことを完全な決裂至らせることはせず、ナルセスヨハネスとともにウルウィヌム(Urbinum:現在のウルビーノ)へ進軍することとした。二派の軍隊別々に野営するようになり、すぐにナルセスはウルウィヌムは要害堅固かつ十分な補給もあると考え至り野営地引き払いアリミヌムへと向かってしまった。ここから彼はヨハネスアエミリア派遣し同地容易に制圧した一方ベリサリウスは町の唯一の水源枯渇という幸運もあり、ほどなくしてウルウィヌムを陥落させる何れにせよイタリア東ローマ軍二人司令官に従うことになり、この不和メディオラヌム救援失敗という悲劇的な結果もたらすことになる。

※この「ウィティギスの反撃(536年12月 - 538年4月)」の解説は、「ゴート戦争」の解説の一部です。
「ウィティギスの反撃(536年12月 - 538年4月)」を含む「ゴート戦争」の記事については、「ゴート戦争」の概要を参照ください。

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