イタリアの終戦とは? わかりやすく解説

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イタリアの終戦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 08:59 UTC 版)

欧州戦線における終戦 (第二次世界大戦)」の記事における「イタリアの終戦」の解説

1945年4月イタリアの戦い最終局面迎え各地パルチザン蜂起するなど、ドイツ傀儡政権イタリア社会共和国RSI)はほぼ崩壊状態にあった共和ファシスト党書記党首)アレッサンドロ・パヴォリーニ(英語版)は、テリナ渓谷北側ソンドリオ拠点移して要塞線を築き(バルテル・ライン)、あくまで抵抗する事を提案したが、すでにテリナ渓谷パルチザンの手落ちていた上に、軍も消極であったベニート・ムッソリーニイタリア本位解決目指すとして、4月16日政府機能をサロからミラノに移すと発表した。駐RSIドイツ大使ルドルフ・ラーン(ドイツ語版)は制止したが、ドイツの影響下から逃れたいムッソリーニ聞き入れず4月18日ミラノ移った一方でドイツ親衛隊及び警察高級指導者カール・ヴォルフ親衛隊大将は、駐イタリアドイツ軍、すなわちC軍集団降伏させるべくアメリカ合衆国情報機関OSSスイス支局アレン・ウェルシュ・ダレス連絡取っていたが、交渉停滞していた(クロスワード作戦またはサンライズ作戦英語版))。 4月23日連合軍ポー川突破し勢いづいたパルチザン組織北イタリア国民解放委員会(CLANI)」は、ミラノのアルフレード・イルデフォンソ・シュスター(英語版枢機卿に、4月25日までにドイツ軍降伏がない限り全土武装蜂起を行うと通告した4月25日には、CLANIの代表とムッソリーニ政府の代表が枢機卿館で会談し、CLANI側は2時間後の即時降伏要求した連合軍ミラノ迫っていたため、ムッソリーニらは回答期限迎え前にスイス国境に近いコモ目指し逃走したコモ到着したムッソリーニは、スイスへの亡命希望し町長通じて連合軍伝えたが、ダレスヴォルフSS大将のみ連行するよう伝えた。しかし、コモからスイスへの道もすでにパルチザンの手落ちており、進退窮まったムッソリーニは、4月27日ドイツ大使ラーンがいるメラーノ向かって出発したが、パルチザンによってコモ湖付近捕らえられ、翌28日即決裁判によって処刑されベニート・ムッソリーニの死参照)、国防相ロドルフォ・グラツィアーニ元帥空軍総司令官ルッジェーロ・ボノミ(イタリア語版准将コモ降伏しRSI消滅したミラノC軍集団司令部は、連合軍との降伏交渉再開し4月29日5月2日正午グリニッジ標準時)を期限とする降伏合意された。西方総軍司令官アルベルト・ケッセルリンク元帥は、独断降伏決めたとしてC軍集団司令官ハインリヒ・フォン・フィーティングホフ大将罷免し、G軍集団司令官フリードリヒ・シュルツ(英語版大将新司令官任命した。しかしC軍集団参謀長ハンス・レッティガー大将は、シュルツ大将軟禁し、C軍集団指揮下の第10軍第14軍停戦命令した。しかし両軍司令官強硬手段反対したため、レッティガー大将シュルツ大将解放して説得する方針切り替えたシュルツ大将ドイツ新政府抗戦方針聞いていたため降伏に慎重であったが、連合軍司令部 (ヨーロッパ戦線)(英語版)のハロルド・アレクサンダー元帥から、C軍集団合意どおり降伏するか、一時間以内回答求め通告が行われた。これを受けて第10軍第14軍独断降伏し5月2日午前4時30分にはヴォルフSS大将説得受けたケッセルリンク元帥も、C軍集団降伏同意した5月4日には正式にC軍集団降伏が行われ、イタリア戦線における戦い終結した

※この「イタリアの終戦」の解説は、「欧州戦線における終戦 (第二次世界大戦)」の解説の一部です。
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