イオンとの関係修復へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/22 05:55 UTC 版)
「CFSコーポレーション」の記事における「イオンとの関係修復へ」の解説
翌2008年(平成20年)3月、CFSはこれまでの強硬姿勢から一転してイオングループ提案の受け入れを始め、現在の15%から30%前後を上限とするイオンの追加出資(経営の独立性に配慮)、アインとの統合計画を主導した石田健一会長兼社長の引責辞任(5月の定時株主総会後)など、イオンとの関係修復・強化に向け調整していると一部で報じられた。CFS側も、3月3日の発表で未だ合意はしていないものの交渉中であることを認めた。 2週間後の3月17日、CFSはイオンとの業務資本提携に合意したと正式に発表した。これにより、アインファーマシーズとの経営統合問題は事実上終結。CFSは同日「イオン・ウエルシア・ストアーズ」に、提携解消による脱会以来約3年3ヶ月ぶりに復帰した。この復帰を機に取り扱い中止していたプライベートブランド(トップバリュ・ウエルシア)の取り扱い再開やイオン銀行ATM設置などの金融サービスの充実を図った。 同年4月3日、CFSはイオン株式会社による株式公開買い付けの開始を発表。5月8日にはイオン株式会社との業務・資本提携契約を締結し、同時に公開買付けの上限を引き上げ、公開買付け期間の延長の旨を合意した。公開買付けは6月3日に終了し、6月11日に増資された普通株式全てをイオンに割当した。 経営統合問題の解決後、2010年(平成22年)3月8日にCFSはイオンとのさらなる提携強化に基本合意した。具体的には以下の通りである。 ドラッグストア事業はイオングループ内におけるH&BC(ヘルス&ビューティー)事業分野の中核会社に位置づけ、総合スーパー(GMS)でのH&BC売場の活性化を進めると共に、グループ内のH&BC事業の強化を図る。イオンはCFSの店舗網を活かして首都圏でのドラッグ事業を強化すると共に、CFSも医療分野並びに関連する周辺ビジネスの本格参入を進める。 スーパーマーケット事業部門は、今後1年以内にCFSから切り離しイオンへ継承。イオンが新たに設立する直接子会社で「キミサワ」の人材・路線を継承しつつ、収益基盤や店舗網の強化を行いブランドの復権を目指す。 イオンはCFSに対する出資比率を51%を目処とする過半数まで引き上げ、両社の関係をより密なものにする。なお、CFS株式の上場維持を前提とし、執行体制は現在の体制を継続する。 上記提携関係強化の一環として、同年3月24日にイオンが当社株式に対する公開買付けを開始。当社も同日に第三者割当による新株式を発行すると共に、イオンが行う公開買付けに賛同する意を表明し、本公開買付けに応募するか否かは株主の判断に委ねることを決議した。これによりCFSは同年5月20日付けでイオンの子会社となった。 スーパーマーケット事業については、同年4月6日にCFSが完全子会社の「イオンキミサワ株式会社」を設立し、同年8月21日付けでCFSのスーパーマーケット事業をイオンキミサワに継承すると共に、イオンキミサワの全株式をイオンへ譲渡。これによりCFSはドラッグストア事業に専念することとなった。またこれに伴い、ハックドラッグ・キミサワ両店共通であったポイントカード「カムズカード」はハックドラッグのみで運用されることになり、キミサワでは同一仕様のポイントカード「グラッテカード」の運用を開始した。この「グラッテカード」に関しては、イオンキミサワでもイオンの電子マネー「WAON」に対応したことや、同じ静岡県・神奈川県で「マックスバリュ」を展開するマックスバリュ東海との統合を発表したこともあり、2013年2月28日に廃止された。同年3月1日にマックスバリュ東海へ吸収合併されイオンキミサワは解散、既存店舗はマックスバリュ東海が引き継ぐことになった。 2011年夏頃には、イオングループのGMS・スーパーマーケット事業の中核会社であるイオンリテール株式会社より、中部地区を中心に展開していたドラッグストア「カラダ・ラボ」を承継して順次「ハックドラッグ」に転換。これを契機に、かつて旧イオン・ウエルシア・ストアーズに加盟していたスギ薬局(現:スギホールディングス)が地盤を固め、イオングループのドラッグ事業ハピコムとして弱体化していた中部エリアの立て直しを、CFSがH&BC事業分野の中核会社として推し進めることとなった。また同時に関東エリアへの本格展開も合わせて進めるとした。
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