アインファーマシーズとの経営統合問題
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「CFSコーポレーション」の記事における「アインファーマシーズとの経営統合問題」の解説
CFSは2007年(平成19年)10月5日、調剤薬局最大手のアインファーマシーズと株式移転により持株会社の株式会社CFSアインホールディングス(仮称)を設立し、経営統合することを発表した(移転比率はCFS1:新会社0.30、アイン1:新会社1.25)。この発表に対し、イオンは同日記者会見を開き、岡田元也イオン社長が「統合比率がCFSに不利」「(イオンに対し)何の説明もなく自主再建を放棄した」「両社の合意条項に違反する」などとCFS経営陣を厳しく非難し、経営統合反対を表明した。 同年11月5日、CFS・アイン両社が株式移転契約を正式に締結。11月16日、イオンと傘下のウエルシア関東(現:ウエルシア薬局)・マックスバリュ東海の3社が共同で、業務提携を軸にアインとの統合を上回る企業・株主価値向上を図る『CFSコーポレーションのV字回復を目指す企業価値向上策の提案』(イオングループ提案)をCFSに送付した。 CFS取締役会が同年12月13日、イオングループ提案の拒否、臨時株主総会の招集(2008年1月22日)、アインとの経営統合議案の提出を決議。これを受け、12月17日にはイオンが臨時株主総会で経営統合議案を否決するため委任状勧誘を開始したと発表、プロキシーファイト(委任状争奪戦)に突入した。 2007年12月29日から翌2008年(平成20年)1月10日にかけて、イオン・CFS両社がそれぞれ株主向け説明会を実施。CFSは同年1月11日「米国の大手議決権行使助言機関2社が『統合比率は妥当』と当社経営陣を支持した」と発表し、既にイオンに委任状を提出した株主に対しても「(株主総会に出席し)賛成しても法的責任は問われない」と再考を求めた。 同年1月22日、CFS臨時株主総会招集。特別決議による採決の結果、アインとの経営統合議案は42.87%の反対で否決された。経営陣同士で合意した経営統合がプロキシーファイトの末に株主総会で否決され破談となったのは、同時期の2007年2月に東京鋼鐵と大阪製鐵の経営統合が東京鋼鐵の株主総会で否決された例に続き、過去2例目となる。
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