アンガーを学びたい人のために
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「ロベルト・マンガベイラ・アンガー」の記事における「アンガーを学びたい人のために」の解説
本wikiは英語版を基に再構成、改変を加えたものであり、若干読みにくいものになっているかもしれない。また、アンガーの著作数は膨大かつ難解であるため、解釈・評価も多様である。以下、邦語で読むことのできる代表的な文献を挙げておくので、参考にしていただければ幸いである(なお網羅的なものではない)。 〇松浦好治(1987)「R.M.アンガー――自由主義社会理論の根本的批判」長尾龍一編『現代の法哲学者たち』日本評論社 批判法学を早くに紹介した著者による簡潔な紹介。 〇石田眞(1992)「自由主義法学と社会変革――アンガー」『法社会学』第44号 アンガーと同じく批判法学者であるカール・クレアの紹介・検討でも知られる著者による紹介。 〇中山竜一(2000)『二十世紀の法思想』岩波書店、第4章 アンガー他、批判法学の特徴を最もわかりやすくまとめている著作。 〇エミリオス・クリストドゥリディス(2002)『共和主義法理論の陥穽――システム理論左派からの応答』角田猛之=石前禎幸編訳、晃洋書房 著者はルーマン的なシステム理論に依拠する法理論家。アンガー、ハーバーマス、ロナルド・ドゥオーキン、ブルース・アッカーマンらを一つにまとめて批判を試みアクロバティックな著作。 〇三本卓也(2002)(2003)「法の支配と不確定性(1)(2)――ロベルト・アンガー『構造』概念の変容とその示唆」『立命館法学』2002年5号・2003年2号 アンガーを包括的に検討し、分かりやすく紹介した上で、ドゥオーキンとの有益な対比もおこなっており、非常に示唆に富むが、未完。 〇船越資晶(2011)『批判法学の構図――ダンカン・ケネディのアイロニカル・リベラル・リーガリズム』勁草書房 アンガーと同じく批判法学の代表格である、ダンカン・ケネディに師事していた著者による単行本。批判法学内でのアンガーに対する批判がどのようなものか理解できる(ただし、船越資晶(2013)「初期アンガーの再活用――『法の支配』の歴史社会学」『法学論叢』172巻4・5・6号)。 〇大屋雄裕(2014)「批判理論」瀧川裕英他編『法哲学』有斐閣 著者は実務的能力も高い法哲学者で、言語哲学などにも詳しい。アンガーに対して最も辛辣な評価を下している邦語文献の一つ。 〇吾妻聡(2015)「Roberto Ungerの批判法学批判――『批判法学運動』における形式主義批判・客観主義批判についての覚書」『岡山大学法学会雑誌』65巻2号 アンガーの下に留学していた著者によるアンガー論で、最も包括的なもの。アンガーから直接薫陶を受けていることから、信頼性は非常に高い。他にもアンガーに関する著作多数(https://researchmap.jp/s_agatsuma/)。 〇見崎史拓(2018)「批判法学の不確定テーゼとその可能性(1)(2)(3・完)――法解釈とラディカルな社会変革はいかに結合するか」『名古屋大学法政論集』276・278・279号 不確定テーゼの有用性を再検討した論文。後半部でアンガーの議論について詳しく論じている。 〇有賀誠(2018)『臨界点の政治学』晃洋書房 著者は政治学者であり、アンガーについて論じた多くの論文を所収。リベラル・コミュニタリアン論争への位置づけなど、様々な応用可能性を示している。
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