アウグスティヌス会修道士ルターとは? わかりやすく解説

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アウグスティヌス会修道士ルター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/25 05:27 UTC 版)

レオ10世による贖宥状」の記事における「アウグスティヌス会修道士ルター」の解説

1520年ルター肖像銅版画)。 贖宥状を売る教皇(左)と赦し与えキリスト(右)(1525年頃) アウグスティヌス修道会神学学んだマルティン・ルターは、贖宥状買ったというヴィッテンベルク庶民から、テッツェル様子聞き贖宥状販売対す疑義募らせた。テッツェルヴィッテンベルクに近づいた1516年7月ルター贖宥状有効性疑問を呈する説教はじめた。しかしこれが大きな問題となったのは翌1517年秋のことである。 詳細95ヶ条の論題マルティン・ルター参照通説では、1517年万聖節前夜、すなわち1517年10月31日夜中に、ルターは「95ヶ条の論題」をヴィッテンベルクの城に附属する教会門扉に貼りだしたとされている。それが史実であるかどうか議論わかれていて決着していないが、いずれにせよ95ヶ条の論題」はその頃公表されルター意図とは違った形でドイツ中に大きな反響巻き起こしていった。 この文書ラテン語書かれており、学者にしか読めないのだった。つまり、ルターには社会向かって大々的贖宥状批判しようという意図はなかった。ルターは、「罪」と「罰」の関係、贖宥教理についてドミニコ修道会学術討論呼びかけにすぎないのであり、「95ヶ条の論題」は、討論会の開催案内に過ぎない文書だった。ルター考えでは、贖宥状教会与え現世の罰を減免することはできても、罪そのものを祓ったり、まだ告解してえいない罪や神の最終審判にまで影響を及ぼすという説明は、贖宥教理逸脱しているものだったルター議論によってこれを確認しようとしただけだったまた、ルターはこの贖宥状売上金マインツ大司教レオ10世借金返済充てられるとは全く知らなかったので、彼らも悪い部下騙されていると考えていた。 しかし、予てからアウグスティヌス修道会対立関係にあったドミニコ修道会は、これを重大な挑戦だと受け取って騒ぎ大きくした。両修道会喧嘩面白がったドイツ人々が「95ヶ条の論題」をドイツ語翻訳してばら撒いたため、話は一気ドイツ中に広まってしまった。当初教皇レオ10世でさえ、これを両修道会くだらない喧嘩だとみなしていた。ところがドミニコ修道会攻撃晒され巧み論法誘導されルターは、ライプツィヒ討論の場でうっかり異端フス擁護するような発言をしてしまった。これによりルター自身異端であるとの烙印を押されることになったその後ヴォルムス帝国議会経てルターザクセン選帝侯筆頭とするドイツ諸侯庇護下に置かれるようになった。これは純然とした信教上の問題というよりは、ドイツ支配強化しようとするハプスブルク家神聖ローマ皇帝カール5世と、それに対抗するドイツ諸侯政治的争いだった。カール5世ローマ教皇とも対立しており、またフランストルコとの戦争遂行ドイツ協力を必要としていたために、長いあいだ宗教問題ドイツ諸侯に対して強硬な立場取れなかった。そのあいだに宗教改革動きドイツへ拡大していった。 詳細宗教改革およびドイツの宗教改革参照

※この「アウグスティヌス会修道士ルター」の解説は、「レオ10世による贖宥状」の解説の一部です。
「アウグスティヌス会修道士ルター」を含む「レオ10世による贖宥状」の記事については、「レオ10世による贖宥状」の概要を参照ください。

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