アウグスティヌスの説に対する見解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/26 04:39 UTC 版)
「予定説」の記事における「アウグスティヌスの説に対する見解」の解説
アウグスティヌスは、人間が全的に堕落し、救われるためには神の恵みによらなければならないが、神はすべての人を救われるのではなく、救われるべき人々を神があらかじめ選ばれたという予定説を展開した、と改革派教会においては理解される。 ただし、アウグスティヌスを聖人として列聖する正教会・カトリック教会においては、アウグスティヌスの見解を予定説とは捉えていない。 アウグスティヌスは、ペラギウス主義および半ペラギウス主義への反駁として、救済の恩寵が信仰や善行に対する因果関係において先行すると説いた。しかし、アウグスティヌスの著書「告白」において、母モニカの死後、彼女の救済を願う祈りが記されている。そのため、実際のアウグスティヌスによる恩寵論がカルヴァニズムに見られる予定説を意味すると捉えるのは極めて困難だといえる。
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