その他の概念史翻訳史とは? わかりやすく解説

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その他の概念史・翻訳史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 04:09 UTC 版)

技術」の記事における「その他の概念史・翻訳史」の解説

古代ギリシャ用いられていた語・概念古希: τεχνη テクネー」が、ラテン語の「ars アルス」という語に訳されフランス語art アール」、英語「art アート」、ドイツ語Kunst クンスト」に引き継がれ、それらの言葉概念翻訳された。 18世紀フランス百科全書派ディドロは、技術に「同一目的協力する道具規則」という定義を与えてみせた。同じくダランベールは『百科全書』の序論で、フランシス・ベーコンの「変化させられ加工される自然」という概念用いつつ、技術の歴史というのを描いてみせた。 日本では明治時代には、mechanical art訳語として「技術」が用いられた。明治時代西周が『百学連環百學連環)』で「mechanical art直訳する器械の術となるが適当でないので技術訳して可である」としたことによる。そこには「術にまた二つ区別あり。mechanical art and liberal art」とも述べられている。 西欧文化圏属す人々は、西欧における長い技術》の歴史も、西欧における長い知識》(フィロソフィアサイエンス)の歴史も、それぞれ別によく理解しており、別の概念として把握できている[要出典]。だが、日本など東アジア人々には、ちょっとした歴史めぐり合わせ原因で、それらの区別困難になってしまった[要出典]。日本など東アジア諸国西欧近代科学体系的な形で紹介されたのは19世紀後半になってからのことであったのだが、この19世紀後半は、たまたま運悪く上述のごとく)ヨーロッパアメリカでさかんに科学と技術接近させ融合させようとしていた時期合致し東アジア諸国人々は、そのように技術》と《科学一緒くたにされてしまった状態で、初めてそれらに出会い、それらを急いで導入しようとした結果、《技術》と《科学》の区別がうまくつけられなくなり、うまく識別できなくなってしまったことを、科学史科学哲学専門とする佐々木力指摘している。 中国日本では技術」という言葉古くから登場していたが、今日とは意味が異なっており、江戸中期には当時知識人が身に着けておくべき教養マナー弓術馬術音楽文字算数など)を意味していたことが文献からうかがえる明治3年1870年)に西周Mechanical artの訳としては「技術」を使い、これが現在の意味での技術最初の例であると考えられている。明治4年欧米技術取り入れ工部省という役所公文書同様の意味で技術使い明治16年には福沢諭吉論説の中で技術という言葉多く使用した科学技術現在の意味で使われるようになった当初科学技術という言葉用いられず、大淀昇一によると、使われるようになったのは日中戦争泥沼化していた昭和15年ごろである。当時技術官僚の間で使われるようになったもので、「技術科学基づいてなければならないという課題と、また科学は純学術的なものでもなく、また人文科学でもなく技術への応用目指したものでなければならぬという課題、この二つ課題まとめて科学技術」という」という当時技術官僚発言残されている。昭和15年に有力技術者団体政府提出した意見書で、「科学技術」は「科学および技術の意味使われた。昭和15年時点では「科学技術」の方が一般的だったが、緊迫した戦時下状況科学技術振興しようという機運高まって急速に普及し昭和16年には広く受け入れられたと考えられている。平野千博は、「科学技術普及の背景には、「科学技術振興により国家貢献しようという技術官僚運動があったことがうかがわれる」と述べている。

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