そして共産主義へとは? わかりやすく解説

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そして共産主義へ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 19:33 UTC 版)

カール・マルクス」の記事における「そして共産主義へ」の解説

マルクスは『独仏年誌』に寄稿され論文のうち、エンゲルスの『国民経済批判大綱(Umrisse zu einer Kritik der Nationalökonomie)』に強い感銘受けたエンゲルスこの中でイギリス産業触れた経験から私有財産制やそれを正当化するアダム・スミスリカードセイなどの国民経済学(古典派経済学)を批判した。 これに感化されマルクス経済学社会主義フランス革命についての研究本格的に行うようになったアダム・スミスリカードセイジェームズ・ミル等の国民経済学者の本、またサン=シモンフーリエプルードン等の社会主義者の本を読み漁った。この時の勉強ノート草稿一部ソ連のマルクス・エンゲルス・レーニン研究所1932年編纂して出版したのが『経済学・哲学草稿』である。その中でマルクスは「国民経済学者私有財産制運動法則を説明するのに労働生産中枢捉えても、労働者人間としては認めず労働する機能としか見ていない」点を指摘する。またこれまでマルクスは「類としての人間」の本質フォイエルバッハ用法そのままに「共同性普遍性」という意味で使ってきたが、経済学見地から「労働する人間」と明確に規定するようになった。「生産的労働行って人間の類的本質達成することが人間の本来的あり方」「しかし市民社会では生産物労働者の物にはならず労働をしない資本家によって私有独占されるため、労働者自己実現できず、疎外されている」と述べている。またこの中でマルクスはいよいよ自分立場共産主義定義するようになった1844年8月から9月にかけての10日エンゲルスマルクス宅に滞在し2人最初共著聖家族』を執筆約束する。これ以降2人親しい関係となった。この著作バウアー派を批判したもので、「完全なる非人間プロレタリアートにこそ人間解放という世界史使命与えられている」「しかしバウアー派はプロレタリアート侮蔑し自分たちの哲学的批判だけが進歩の道だと思っている。まことにおめでたい聖家族どもである」「ヘーゲルの弁証法素晴らしいが、一切本質人間ではなく精神持ってきたのは誤りである。神と人間逆さまになってたように精神人間逆さまになっている。だからこれひっくり返した新し弁証法確立せねばならない」と訴えた。 また1844年7月にルーゲが『フォールヴェルツ(ドイツ語版)』誌にシュレージエン発生した織り工一揆について「政治意識欠如している」と批判する匿名論文掲載したが、これに憤慨したマルクスはただちに同誌に反論文を送り、「革命肥やし政治意識ではなく階級意識」としてルーゲを批判しシュレージエン一揆支持したマルクスはこれ以外にも23もの論文を同誌に寄稿した。 しかしこの『フォールヴェルツ』誌は常日頃プロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム4世批判していたため、プロイセン政府から目を付けられていた。プロイセン政府フランス政府に対して同誌を取り締まるよう何度も圧力をかけており、ついに1845年1月フランス外務大臣フランソワ・ギゾーは、内務省通じてマルクスはじめ『フォールヴェルツ』に寄稿している外国人国外追放処分とした。 こうしてマルクスパリを去らねばならなくなったパリ滞在14か月程度であったが、マルクスにとってこの時期共産主義思想確立する重大な変化時期となった

※この「そして共産主義へ」の解説は、「カール・マルクス」の解説の一部です。
「そして共産主義へ」を含む「カール・マルクス」の記事については、「カール・マルクス」の概要を参照ください。

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