「神のうちの真のいのち」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/10 16:39 UTC 版)
「ヴァスーラ・リデン」の記事における「「神のうちの真のいのち」」の解説
1985年11月の終わり、バングラデシュに住んでいた頃、自分を「守護の天使ダニエル」だとする目に見えない存在がヴァスーラに接触してきたという。この存在は、ヴァスーラの手を取って動かし、言葉を書き絵を描くことで自分自身を表し、その最中でも、ヴァスーラは手を自分でコントロールすることができる。こういった方法で、ヴァスーラは英語で「メッセージ」を受け取り始めた。この導きによる「口述筆記」は、通常1日に4時間から6時間におよぶ。 啓示の当初、ヴァスーラは自身に起きていることが本当に神からのものかどうか、なんども疑いを抱いた。多くの司祭、牧師から預言の真正性を疑われ、悪魔による仕業だと告げられたからである。あるとき、ヴァスーラはあるカトリックの司祭の前で啓示されるメッセージを書き下ろして見せた。司祭の提案で、ヴァスーラは自分にメッセージを与える存在に「栄光は父と子と聖霊に」と書いてくれるよう頼んだ。実際にそれが書かれると、司祭は怖れ、ヴァスーラの腕を押さえた(書くのを止めさせようとした)。すると司祭はヴァスーラの腕から電気のようなものが流れてくるのを感じ、ヴァスーラに触れていることが出来なかったと言う。 3ヶ月後、彼女は「父なる神」だとされる別の存在からの短い介入を経験する。「守護の天使ダニエル」は、彼女を清めの期間に服させ、その後「イエス・キリスト」とされる存在が「守護の天使」に取って代わるようになる。この存在はこれまでと同じく、コミュニケーションのために口述筆記の方法を用い、そのメッセージは「神のうちの真のいのち」と呼ばれた。時おり「聖母マリア」「大天使聖ミカエル」「聖ピオ神父」など他の者による介入も見られる。 メッセージの内容は宗教的なもので、カトリック教会と正教会の教え、また聖書のテキストの復興といった種のもの。主なテーマは次のようなものである。「キリスト者の一致」「教皇への忠実」「マリアを神の母と信じ崇敬すること」「聖体へのキリストの現存を信じること」「ロザリオを祈ること」「"清め"の時が近づいていること」「キリスト者の分裂に終止符を打ち、さらに諸宗教にまで及ぶ一致を確実なものとするために、このメッセージを知らせること」 特にヴァスーラはキリスト者の真の一致(教義を混ぜたり変えたりする偽りの一致ではなく、心を合わせて互いのために祈る、真の一致であるとする)を実現させるため力を入れており、エキュメニカルな集会を幾度も開いている。 その反面、メッセージの中には偽のエキュメニズムに対する警告もいくつか含まれている。 1990年1月10日のメッセージで、キリスト者の一致がまもなく、夜明けとともに訪れると書かれている。 「そして一致はあけぼののように訪れ、それは共産主義の崩壊のように突然訪れるでしょう。それは神によって与えられ、くに民は偉大な奇跡、歴史上の祝された日と銘打つでしょう。」 今日までに、書かれたもの(何千ページにも及ぶ)は42の言語に翻訳出版されている。ヴァスーラはこれはチャネリングや降霊術による自動書記といった類のものではなく、メッセージの真の著者はイエス・キリストであるとしている。マルセイユの祓魔師(エクソシスト)であるクリスチャン・カーティ神父(コンベンツァル聖フランシスコ会)は、ヴァスーラの受け取っているものは「ヒエラティック体」(聖なる書体、の意)で書かれていると説明している。
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