《隅角》の正しい読み方
「隅角」の正しい読み方
「隅角」の正しい読み方は、「ぐうかく」あるいは「すみかく」である。「隅」と「角」それぞれの読みを使用した形であり、熟字訓や当て字のような特別な読み方ではない。ただ、「すみかく」に関しては、訓読みの「隅(すみ)」と音読みの「角(かく)」を組み合わせた、いわゆる湯桶読みという形になっている。そして、「ぐうかく」は医療用語、「すみかく」は歴史分野やデザイン分野など、使用できる場面が異なる。医療用語としての「すみかく」読み、歴史あるいはデザイン分野での「ぐうかく」読みは、いずれも誤りである。「隅角」の意味解説
医療用語としての「隅角」は、眼科に関係する言葉である。人の目は、黒目に当たる部分に虹彩という組織があり、虹彩が伸び縮みすることで瞳孔に入る光の量をコントロールしている。そして、その虹彩を覆う形で、角膜が存在する。隅角は、その虹彩と角膜の間を指す。眼の内側は、房水と呼ばれる液体で満たされている。隅角には、その房水を排出する機能が備わっている。房水が古くなったり、眼圧が高くなったりした際には、自然と房水が輩出される。「すみかく」と読む場合の「隅角」は、正方形の四隅を切り落とした形を指す。「隅切り角」の略語であり、正方形の隅を切り落としたものという表現である。なぜ「隅角」と読むのか・理由
2文字以上の漢字を組み合わせた熟語は、中国語の読みが元となっている音読みを使用するのが基本である。特に、医療用語では、音読みを使用した読み方がほとんどである。そのため、「隅角」の読みは音読みの「ぐうかく」となる。医療用語ではない「隅角(すみかく)」は、「隅切り角(すみきりかく)」という表現が略された形であるため、特殊な湯桶読みとなっている。「隅角」の類語・用例・例文
医療用語である「隅角」は、「隅角は眼球の働きには欠かせない組織だ」という風に使用することができるが、「閉塞隅角緑内障(へいそくぐうかくりょくないしょう)」あるいは、その同義である「狭隅角(きょうぐうかく)」という表現で使用される場合が多い。隅角は眼球内にある房水を排出する役割があるが、排出口が狭くなってしまって房水が上手く排出されず、眼圧が高まってしまう症状を、閉塞隅角緑内障または挟隅角と呼ぶ。それらの言葉を使って例文にすると、「視力が低下したため、眼科で診断を受けると、閉塞隅角緑内障と診断された」「私は挟隅角であるため、この薬を服用できないようだ」といった形になる。「すみかく」と読む場合は、正方形の角が落とされて八角形になったデザインを指す。そして、「我が家の家紋では、隅角が使用されている」「私のアイコンには、隅角を取り入れたいと考えている」という風に使用する。
医療用語である「隅角」の類語としては、「前房(ぜんぼう)」「後房(こうぼう)」が挙げられる。角膜と虹彩の間にある部分の名称であり、前側が前房、後ろ側が後房だ。いずれも正常な状態であれば、房水に満たされているのが基本であり、隅角の働きに大きく影響を受ける。そして、形としての「隅角」の類語には、「紋様」がある。何らかのシンボルとして使用される模様のことであり、隅角は紋様に取り入れられることが多い。
「隅角」の英語用例・例文
「隅角(ぐうかく)」を英語で表現すると、「angle」となる。そして、「閉塞隅角緑内障」は「angle-closure glaucoma」、「狭隅角」は「narrow angle」と表現する。それらの表現を用いて例文を作ると、「I don't know where the angles are(隅角がどこにあるのかがわからない)」「I have angle-closure glaucoma(私は閉塞隅角緑内障にかかっている)」「Headache is one of the symptoms of narrow angle(狭隅角の症状のひとつとして、頭痛が挙げられる)」のようになる。そして、「隅角(すみかく)」は、「八角形」を意味する「octagon」を使用すると良いだろう。例文にすると、「Octagon is used for this pattern(この紋様には隅角が使用されている)」のようになる。《隅角》の正しい読み方
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