《陽》の正しい読み方
「陽」の正しい読み方
音読みで「ヨウ」。また、「ひ」や「ひなた」、「いつわ(る)」とも読む。さらに、「紫陽花(あじさい)」や「陽炎(かげろう)」といった読み方もある。「陽」の意味解説
太陽、日の光。日当たりの良い場所として、「ひなた」という意味も持つ。「陽(ひなた)」は山では南側を、川の場合は北側を指す。太陽の光がさすため、「陽」は「明るい、暖かい」ことも表している。また、易学における「陽」は、「陰」と対立する属性を持った気だ。受動的な「陰」に対して、「陽」は積極的かつ能動的な性質を持っている。さらに、「太陽のもとにさらされることで明らかになる」ため、「明らか、表に現れている」という意味もあるほか、「陽」は「うわべ、いつわる」ことも表す。「陽」は2つ以上の漢字の意味を合わせた会意文字にも分類される。「阜」を略した象形文字であるこざとへんは、丘や山のような小高いところを指す。「昜(ヨウ)」は「日がのぼる、明るい、日があたる」といった意味を持つ。よって、「陽(ヨウ)」は日当たりの良い高い場所や太陽そのものを表している。なぜ「陽」と読むのか・理由
「陽」は、こざとへんと「昜(ヨウ)」を組み合わせて出来た形成文字だ。形成文字とは、類型を表す偏またはつくりと、音を表す文字とを組み合わせた漢字。「陽」の音を表しているのは「昜(ヨウ)」であるため、「陽」は「ヨウ」と読む。「陽」の類語・用例・例文
「陽」の類語として挙げられるのは、「太陽」と「日」だ。太陽系の恒星である「太陽」は、地球に光と熱を届けている。よって、古くから「太陽」は人間に希望や恩恵を与える存在として、信仰の対象とされてきた。「陽」は「太陽」そのものも表しているが、「太陽からもたらされる光や恩恵」といった意味合いが強い。「陽」と「日」はどちらも、「太陽」という意味を持っている。「日」という漢字は「太陽」そのものを表す象形文字だ。しかし、「陽」は「太陽」だけでなく「太陽の光、日差し」も指している。「朝陽」と「朝日」はどちらも「朝、昇る太陽と太陽の光」を表すが、「朝陽」には「日の出、山々の間からさす光」という意味合いもある。「陽」は「陽光」や「陽気」などの形で用いられることが多い。具体例として「朝のやわらかい陽光を浴びる。」や「春の陽気に誘われて、近所の公園を散歩した。」、「人質を救出するために、おとりを使った陽動作戦を実施する。」などが挙げられる。「陽」の英語用例・例文
「陽」が表す意味によって、英語での表現も異なる。「太陽」を表すのは、「sun」だ。よって、「ひなた」を英語にすると「in the sun」、「陽だまり」は「sunny spot」になる。「日の光、日差し」は、英語では「sunlight」と言う。「陰」と対立する「陽」の場合は、「yang」や「positive」が用いられている。具体例として、「Her room gets lots of sun in the afternoon.(彼女の部屋は、午後になると陽が良くさす。)」や「I like lying in the sun.(私は、ひなたぼっこをするのが好きだ。)」が挙げられる。- 《陽》の正しい読み方のページへのリンク