《長閑》の正しい読み方
「長閑」の正しい読み方
「長閑」は「のどか」と読む。「ちょうかん」と読むのは誤りである。「長閑」の意味解説
「長閑」は「静かで落ち着いた雰囲気」「のんびりしている状態」などの意味がある。いずれも穏やかで物静かな状態という共通点があるが、これは「閑」の文字に「静か」「暇」という意味があることに由来している。静かな状態が長く続いていることを「長閑」と書くが、「気候が安定している」「いつも穏やかな感じで過ごしている」など対象は問わない。「暇」は行うべき仕事や作業が存在しない状態であり、そこから転じて「慌ただしくない、落ち着いた状態」の意味を持つようになった。「長閑」は「暇」よりもポジティブな意味合いがあることから、客足が途絶えた小売店の状態を婉曲的に表現する際に用いることもある。なぜ「長閑」と読むのか・理由
「長閑」と書いて「のどか」と読むのは言葉を形成している「長」「閑」の文字が持つ意味に由来している。「長」は「ゆったりしている」「余裕がある」などの意味があり、「閑」は「落ち着いている」などの意味を持つ。「長閑」を文字通りに解釈すると「長い暇」となることから「のどか」の意味に合致した言葉として定着した。「のどか」という表現は別に存在しており、漢字で表記する際に「長閑」の言葉を当てはめるようになった。そのため、「静かで落ち着いた雰囲気」の意味を持たない「ちょうかん」の読みは誤りである。「長閑」の類語・用例・例文
「長閑」の類語には「閑散」「静穏」「平静」などがあり、それぞれ「かんさん」「せいおん」「へいせい」と読む。「閑散」は「人気がなくひっそりしている」「暇である」などの意味があり、お店など人の出入りがある場所に用いるのが普通だ。「静穏」は「何事も起きず穏やかなこと」を意味している言葉で、人や物の状態を示す際に用いる。また、風速毎秒0.2メートル以下で風力階級が0の無風状態を示す気象用語としての意味もある。「平静」は「落ち着いて穏やかである」「心が苛立っていない」など、人の心理状態を示す言葉として用いられることが多い。例文は「森林浴は長閑な感じを楽しめる」「商店街が閑散としている」「静穏な日々を過ごす」「平静な状態を保っている」などがある。「長閑」の英語用例・例文
「長閑」を英語で記すと「quiet」「peaceful」などとなる。「quiet」は「静か」、「peaceful」は「平和的」が本来の意味だが、そこから転じて「のどかな状態」を示すようになった。「のどかな湖畔」「のどかな時代」をそれぞれ英文に直すと「quiet lakeside」「peaceful times」になる。「quiet」は特定の場所や人、「peaceful」は時代に対して用いることが多い。- 《長閑》の正しい読み方のページへのリンク