歴史分野
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/13 01:15 UTC 版)
歴史分野の学芸員も、多くの博物館では人員不足から少人数で研究活動や収蔵した資料の整理・目録化は勿論のこと、展示の企画、展示物の選定・賃借、図録用の写真撮影、図録や刊行物の執筆・編集、実際の展示まで行っている。 また、歴史分野は狭義の歴史分野(いわゆる文献史学)と考古分野と民俗分野に大きく分けられ、歴史分野はさらに時代別に細分される。一人でこの多分野を網羅できる学芸員はまずいない。そこで、都道府県立級の歴史系博物館では各分野の担当職員を一人ずつ置く場合もあるが、市町村立級の博物館では一人ないしは二人の職員が多分野を担当せざるを得ない。 博物館の専門的職員は博物館法施行規則に定められた要件を満たす学芸員資格の保持者でなければならない。学芸員資格には専門分野ごとの種別はないが、博物館の効果的な運用のためには、その博物館の理念、地域特性、収蔵品の傾向などに適した専門分野の人材を採用することが望ましい。都道府県立の博物館の多くは教育委員会の主管であるが、なかには学芸員の採用試験はおこなわずに、教員として採用された者を一定期間、配属するところもある。この場合、調査研究よりむしろ社会教育的な傾向が強くなる。また、市町村立の博物館では学芸員として採用する場合であっても「一般職に移動する場合がある」という条件が付せられている場合や、学芸員資格保持者を嘱託や臨時職員として雇用している場合もある。
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