《体調に気をつけて》の敬語
「体調に気をつけて」の敬語表現
「体調に気をつけて」の敬語表現は、「お体を大切にして過ごしてください」「健康に気をつけてお過ごしください」などです。「体調」のままでも間違いではないものの、やや無機質で思いやりに欠ける言葉遣いだといえます。そのため、「お体」や「健康」などの言葉に言い換え、「~してください」という敬語を付け加えるのが定番となっています。「体調に気をつけて」の敬語の最上級の表現
「体調に気をつけて」の敬語の最上級は「どうかお体を大切にして過ごしてくださいませ」「どうぞ健康に気をつけてお過ごしくださいませ」などの形です。「どうか」や「どうぞ」には強いお願いの意味があるので、相手の体調を慮っていることになります。「体調に気をつけて」の敬語のビジネスメール・手紙での例文
「体調に気をつけて」の敬語はビジネスメールや手紙で、気軽な挨拶として使われるフレーズです。また、実際に社内外の人間が体調を崩している場合には、思いやりの文章を入れるのも礼儀のひとつです。以下、メールや手紙での「体調に気をつけて」の例文を挙げていきます。「今年の冬も風邪が流行すると聞きました。お体を大切にして過ごしてください」
「来週の発表会に向け、全員が健康でいなければなりません。わが社の命運がかかっているので、健康に気をつけてお過ごしください」
「もうすぐ年末年始の休暇に入りますが、繁忙期の疲れを癒す機会です。お体を大切にして過ごしてください」
「先日は本当にお世話になりました。また、私の体調もお気遣いいただき、ありがたかったです。課長様も健康に気をつけてお過ごしください」
「そろそろ真夏の盛りになるかと存じます。お客様もどうかお体を大切にして過ごしてくださいませ」
「その後、お体の方はいかがでしょうか。弊社スタッフ一同、手術の成功を心より喜んでおります。どうぞ健康に気をつけてお過ごしくださいませ」
「昨日はお足元が悪い中、ご訪問いただきありがとうございました。帰り道は問題ございませんでしたか。どうぞお体を大切にして過ごしてくださいませ」
「また、私の体調も慮っていただき、恐縮です。お客様もどうか健康に気をつけてお過ごしくださいませ」
「体調に気をつけて」を上司に伝える際の敬語表現
上司に「体調に気をつけて」という旨を伝えるときは、「どうかお体を大切にして過ごしてくださいませ」「どうぞ健康に気をつけてお過ごしくださいませ」などの敬語の最上級を使いましょう。「どうか~くださいませ」の強いお願いをすることで、上司への敬意を示せます。「体調に気をつけて」の敬語での誤用表現・注意事項
「体調に気をつけて」の敬語で避けたいのが、「お体を大切に」「健康に気をつけて」などの言い回しです。つまり、「~してください」を省略したまま、文章を終わらせてしまう形です。これらの文章は日常的に使われていますし、完全な誤用というわけではありません。ただ、「~してください」を省略してしまうと、敬語の要素が消えてしまいます。さらに、文章を省略するのは口語体の表現であり、なれなれしいニュアンスになりかねません。家族や友人相手のやりとりなら問題ないものの、目上に使うのは避けましょう。次に、「お体を大切にしていただけますか」「健康に気をつけていただけないでしょうか」などの文章も敬語の誤用にあたります。確かに、一部の敬語では「ください」とお願いすることが失礼になるので、疑問形に言い換えるケースはあります。しかし、相手の健康を気遣う文脈において、疑問形は用いません。なぜなら、「体調に気をつけて、健康でいてほしい」と願う行為に、相手の許可を得る必要はないからです。「健康でいてほしい」という思いを強く伝えるためにも、「ください」という表現を選ぶのが一般的です。
そのほか、「くれぐれもお体を大切にしてください」という文章も、使い方には注意しましょう。この言い回し自体は間違いではありません。むしろ、ビジネスシーンでも使われる表現のひとつです。ただし、「くれぐれも」には「十分に注意しなさい」というニュアンスが込められています。下の立場から目上の人に「くれぐれも」と言うことはありません。上司や社外の人間に「くれぐれも」を使うのはマナー違反なので避けるべきです。
「体調に気をつけて」の敬語での言い換え表現
「体調に気をつけて」の敬語を言い換えるなら、「お大事になさってください」「ご自愛ください」などが代表的なフレーズです。このうち、「お大事になさってください」はややカジュアルな表現です。完全に失礼とは断定できないものの、上司や取引先相手に使うのは避けるのが無難でしょう。一方、「ご自愛ください」は丁寧な敬語であり、目上の人にも使えます。「ご自愛ください」は形式的な挨拶として、メールや手紙の最後に書かれることも少なくありません。もちろん、ビジネスシーンでも頻繁に用いられてきました。時候の挨拶にするなら、「お風邪など召されませんようお気をつけください」「熱中症にはお気をつけてお過ごしください」などのパターンもあります。「風邪」「熱中症」など、その季節に流行する病気を含め、相手の健康を祈る表現です。口頭ではほとんど使わないものの、大切な人へのメールや手紙では定番になっています。
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