《何処》の正しい読み方
「何処」の正しい読み方
「何処」は一般的に、「どこ」「いず(づ)こ」と読む。その他にも、「いどこ」「いず(づ)く」と読むこともできる。「どこ」「いず(づ)こ」は現在でもよく使われる読み方であるが、「いどこ」は「どこ」の古形であり、「いず(づ)く」は万葉集や古今和歌集に出てくるほどの古い読み方である。現代で「何処」という熟語を読む場合は、「いどこ」「いず(づ)く」と読むのではなく、「どこ」または「いず(づ)こ」と読むのが無難である。「何処」の意味解説
「何処」は、場所を表す不定称の指示代名詞であり、不明・不特定な場所や状況を示すときに用いる語である。「何処(どこ)」は、「どの場所・どの部分、どのような程度・どのような段階」という意味があり、不明・不特定な場所を尋ねる使い方と、程度や段階を問う使い方がある。「何処(いずこ)」「何処(いどこ)」「何処(いずく)」は全て、「どこ」という意味があり、「何処(いずこ)」は「いずく」の音が変化したもので、「何処(いどこ)」は「いずこ」の音が変化したもの、「何処(いずく)」は「いずこ」の古形である。「いずく」から「いずこ」へ、「いずこ」から「いどこ」へと読み方は変化した。なぜ「何処」と読むのか・理由
「何」は、「カ・なに・なん・いず(れ)・いず(く)」と読み、その中の「いず(れ)・いず(く)」は表外読みとなる。「処」は、「ショ・ソ・ところ・お(る)・お(く)」と読み、その中の「ソ・ところ・お(る)・お(く)」は表外読みである。「何」と「処」の漢字を組み合わせても「どこ」や「いずこ」と読むことはできない。これは「何処」の読み方が熟字訓といわれるもので、熟字に読み方があてられているため、それぞれの字の読み方から熟語を読むことはできない。「何処」の類語・用例・例文
「何処」の類語には、「何所・どこ・何」などがある。「何処」の用例・例文
・昨日は何処に行っていたのですか。
・明日は何処に行く予定ですか。
・姉が何処に行ったのかわからず、家族全員で姉を探しに出た。
・弟は何処に行くにも母の後をついていく。
・家族間のルールで何処に行くにも家族に行き先を伝えないといけない。
・帰りが遅くなり母に何処に行っていたのか尋ねられた。
・その発言は何処まで本気なのですか。
・彼は上司にその仕事が何処まで進んだのか聞かれていた。
・さっき交通事故に遭ったが、何処も痛くない。
・何処も痛くないが、病院で検査をすることになった。
・私の何処が悪かったのか、友人から教えてもらわないと気が済まない。
・昨日から妹が何処にいるのかわからない。
・彼は私を何処に連れていくかも告げずに、車を発進させた。
・付き合って3か月も経つのに、彼の家が何処にあるのか教えてもらえない。
・この新商品は何処に行けば手に入るのか。
「何処」の英語用例・例文
「何処」の英語には、「where、what place」などがある。・Where is this?(ここは何処ですか。)
・Where were you?(あなたは何処にいましたか。)
・Where is the baseball ground?(野球場は何処ですか。)
・Where are you?(あなたは何処にいますか。)
・Where can I buy worsted socks?(毛糸の靴下は何処で買うことができますか。)
・Where did you go yesterday?(昨日あなたは何処に行きましたか。)
・Where are you going tomorrow?(明日は何処に行きますか。)
・I am worried about where to go.(私は何処に行くか悩んでいる。)
・What place is this?(何処のことですか。)
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