《供花》の正しい読み方
「供花」の正しい読み方
「供花」は「きょうか」と読む。「くげ」と読んでも誤りではない。「供花」の意味解説
「供花」は故人の冥福を祈る目的で用いられる飾り花である。祭壇に彩りをもたらし、故人があの世へ旅立つのを華やかな感じで見送る意味がある。「くげ」と読む場合は仏様への徳積みのために行う献花を意味しているが、仏教では人は死後、魂が極楽浄土へ導かれて仏様になるとされている。このことから仏様への献花と故人の冥福を祈るために花をお供えする行為は同一と見なされ、「くげ」と「供花」は同じ意味を持つようになった。なぜ「供花」と読むのか・理由
「供花」を音読みすると「きょうか」になる。「くげ」と読むのは仏様へのお供え物を「くもつ」と読むことに由来している。「花」は「け」とも読めることから、お供えの花を「くげ」と読むようになった。「供花」の類語・用例・例文
「供花」の類語として「献花」「供華」「一本花」などがある。「献花」はキリスト教における、故人の祭壇に飾る花のことである。キリスト教では故人の魂は神の世界で生き続けるとされ、花を供えるのは神の世界への旅立ちを祝福する意味を持つ。厳密にはお祝いの花なので、故人の死による悲しみを和らげるために用いる供花とは異なる。「供華」は仏教の儀式において仏様の徳積みを目的として行うお供え物の一種であり、故人の冥福を祈る供花の由来になっている。「一本花」は故人の枕元に飾る一輪挿しの花であり、樒の花を使うことから「一本樒」と記して「いっぽんばな」と読むこともある。文字通り「いっぽんしきみ」と読んでも誤りではない。例文としては「香典とは別に供花代も知人から集める」「お世話になった人なので献花をしたい」「仏様への徳積みのために供華を行う」「亡くなった祖父の枕元に一本花をお供えする」などがある。「供花」の英語用例・例文
「供花」を英語で記すと「floral tribute」や「offer flowers」となる。「floral tribute」は直訳すると「花のような物を捧げる」となるが、これは古い時代の葬式では花を模した飾り物を祭壇に置いたことに由来している。生花は萎れてしまうので、故人の魂が神の世界へ旅立つのを祝うのに相応しくないとされていた。そのため、木の皮や繊維などで人工の花飾りを作り、生花を模して祭壇に捧げたのである。「offer flowers」は「花を提案する」と訳することができるが、「offer」には物を与える、捧げるなどの意味があるため、日本語の「供花」とほぼ同じ意味と見なすことができる。例文として「葬儀で献花する」は「Offering flowers at a funeral」になる。仏教式の葬儀で行う供花を「offer flowers」と表現するのも誤りではない。- 《供花》の正しい読み方のページへのリンク
