《借入》の正しい読み方
「借入」の正しい読み方
「借入」の正しい読み方は「かりいれ」。「しゃくにゅう」は誤読とされる。「借入金(かりいれきん)」も「借入残高(かりいれざんだか)」も「しゃくにゅう」とは読まない。「借入」は「借り入れ」の送り仮名が省略された形で表記された表記である。ただし、送り仮名の省略は「借入」が名詞として機能している場合に限られるものだ。動詞化する場合には「借入れる」もしくは「借り入れる」といったように通常の送り仮名が付与される。このルールは昭和四十八年の内閣告示第二号によって制定された。
「借入」の意味解説
「借入」の意味は「金銭あるいは物品を他者から借りる事、またそれを事業資金や生活資金に充てる事」である。借主や借入先に厳密な決まりは設けられていないが、一般的に個人や事業者が金融機関から金銭を融資してもらう場合に用いる事が多い。したがって借入を行った金銭には利子が上乗せされるのが通例だ。なお、借入に対して金銭や物品を融通する行いは「貸付」もしくは「融資」などと呼ばれる。なぜ「かりいれ」と読むのか・理由
「借」という字は部首である「にんべん」と「昔」に分解して考える事が可能だ。「昔」は形声文字であり下部が発音の「か」に対応している。「入」は家の屋根に由来する象形文字であり、家屋の外から中へ進む「はい(る)・い(る)」という動作の発音が訓読みとして割り当てられた。「借入」の類語・用例・例文
「借入」の類義語は「借金」「債務」「負債」「拝借」などである。「借金」は広義で他社から融通してもらった金銭を表す言葉であり、個人同士でのやり取りを指す事も多い。「債務」も一般的には他者から借りた金銭の事を指すが、厳密に言えば借入人が貸付人に支払う義務を意味している。「負債」は概ね債務と同じ意味であるが、企業が抱えている規模の大きい債務を表すケースが多い。「拝借」は他者あるいは不特定多数から何かを借り受ける事で、へりくだった言い回しだ。それぞれの一般的な用例は以下のようになる。・消費者金融からの借入は当人の年収によって金額が制限される
・借金が原因で人間関係にトラブルが生じる可能性は低くないだろう
・未払いの状態が長期におよぶと、裁判所から債務の履行を強制される事がある
・その企業が抱えていた多額の負債は、この2年間の好調な業績で完全に消滅した
・それではみなさん、お手を拝借
「借入」の英語用例・例文
「借入」の英語表現としては「borrowing」「debt」「loan」などが挙げられる。一般的に使用されるのは「借りる」という意味の動詞を名詞化した「borrowing」だろう。「debt」は広義で借金・借入・債務などを表す単語であり、borrowingよりもやや固い言い回しとなる。「loan」は元来「貸付金・融資」を意味していたが、ローン商品などにおける消費者目線での借入も意味するようにもなった。用例としては以下のようになる。・I am worried about high borrowing interest.(私は高い利子が気がかりだ)
・He will apply for short term debt.(彼は短期借入金に申し込むつもりだ)
・There is huge loan demand.(莫大な借入需要がある)
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