イェーガーズ
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ナイトレイドを殲滅するため、エスデスの要請により急遽結成された特殊警察。全員が腕利きの帝具使いで構成されている。 クロメ 声 - 大橋彩香 セーラー服を着た黒髪の少女で、アカメの妹。左利き。 菓子が好物。常に「クロメのおかし」と書かれた袋に入った菓子を食べているがこれは肉体強化用の劇薬が練り込まれているためであり、一定期間口にしないと劇薬の影響で体に異常をきたしてしまい戦闘不能になってしまうためである。しかもこの劇薬は摂取するごとにどんどん摂取するペースを上げなければならないため長続きはしないと思われる。さらに体に大きな負担をかけるため脱毛などの症状もでる。 仲間に対しては強く歪んだ執着心を持っており、いつまでも一緒にいるために八房で斬り殺し自分の人形とすることでずっと一緒にいようとする。(暗殺部隊時代の仲間であるナタラもその一人)。 身体は薬物投与によって強化されており、首の急所を抉られても死なない。上記の薬物による異常なほどに高い身体能力と帝具の性能が脅威的な戦闘力を生み出している。 イェーガーズ結成直後は孤独な影を纏っていたが、チームの仲間、特にウェイブとの交流を通じて、より人間らしい感情を見せるようになる。しかし、致命傷になったランを「いなくなるのは嫌だ」という理由で骸人形に変えるなど、根本的な精神の歪みは変わっていない(これ以上の戦力ダウンが今後のナイトレイド戦に大きく影響するであろうことも考えての行動でもあった)。 「ナイトレイド」との戦闘では、自身の戦闘力を遺憾なく発揮して追いつめるも、骸人形のほとんどを撃破される。不利を悟り撤退した後、逃げ延びた道中でチェルシーの奇襲を受けるも返り討ちにした。しかし、チェルシーの攻撃が予想以上に深かったため、しばらくは満足に戦うことができなかった。 決戦前にアカメとの思い出の場所である廃墟でアカメとの最後の決闘に臨むが、駆け付けたウェイブに八房を破壊され、彼からの告白を受けたことで、アカメと和解しウェイブと共に戦いを降りる道を選んだ。その後、神の秘湯の効能とウェイブの看護により心身ともに正常化し、寿命も延びたが、その影響からか自分が殺害してきた人々の幻覚に苛まれている。新国家が成った後はウェイブと共に余生を幸せに過ごしている。 『零』では、アカメと共に実力選定試験をキルランクNo.8で合格し、強化組のA班に入った。墓守編では、強化組の大半が犠牲となる中でナタラ、ギン共に辛うじて生き残るも捕らえられ、ウェネグの花嫁に選ばれそうになるが、ガイの犠牲によって解放され、アカメと再会する。その後、ナタラ、ギンと共に犠牲となったメンバーの補欠として選抜組に昇格する。 アニメ版では副作用で自身の余命が短いことを悟り、罪人の身体に刻んだ暗号を果たし状にして廃墟に呼び出したアカメと最期の決闘に臨む。途中で自分たちの覇気に呼応して乱入してきた巨大危険種を呉越同舟して倒すなど彼女と互いの技量を認め合っていたが、加勢しかけたウェイブとそれを制止したタツミの立ちあいの下で決闘を再開し、死闘の末にアカメに斬られてその生涯を終えた。なお、亡骸はウェイブによって運ばれ、どこかの丘に埋葬された。 使用する帝具は「死者行軍八房」。 ウェイブ 声 - 細谷佳正 元・帝都海軍所属。地方から急に帝都に来たため、常識に疎い。配属初日から個性的な同僚たちに戸惑い、セリューの言動などから帝都の異常さを感じているが、恩人に報いるために軍人としての役目を全うする決意を固めている。それと共に、今の帝都の現状やワイルドハントの行いに直面したことで、自分の行いが本当に正しいのか苦悩しているが今は「内部から帝都を変える」という決意が固まっている。 タツミのライバル的存在であると同時に、変人ぞろいの仲間に苦労している点で意気投合している。とても仲間思いであり、ボルスが死んだ際には涙を流して悲しんでいた。 ボルスの死後、彼の妻子を気にかけていたが、妻子がワイルドハントによって凌辱の限りを尽くされて殺された挙句、クロメまで手込めにされそうになったたことから激昂し、ブドー将軍立ち合いの元でシュラと素手での対決をする。各国の武術の長所のみを取り込んだ戦法に苦戦するも、最終的には動きを見切り、勝利を収める。 戦準備の混乱に乗じて帝都内で暗殺を行っていたアカメを目撃し交戦するも、「同一箇所を何度も攻撃することでダメージを蓄積させ破壊する」戦法でグランシャリオに傷を入れられて窮地に追いやられてしまうが、アカメが停戦したことで難を逃れる。その直後のアカメの話からクロメの過去や2人の因縁を知り、クロメを救うことを決意する。アカメとの決闘へ向かおうとするクロメを引き留めようとするも気絶させられてしまうが、捜索中にランの姿を目撃したことで居場所を突き止め、ランから引き継いだマスティマを駆使し、禁止されている帝具同時使用をしてタツミの妨害を振り切りクロメの元へ辿り着くと、クロメへの想いを吐露して決闘を引き止めると同時に、八房を破壊して呪縛から解放した。その後はクロメと共に戦線を離脱し、「神の秘湯」と呼ばれる療養地へ旅立ったが、最終決戦で暴走した皇帝から民を守るために一時的にタツミに加勢した。 革命後、帝具を二つ身に着けた代償で後遺症を患い、長い療養を強いられるが、余命少ないクロメとともに過ごすことを決める。 アニメ版では無理を押してアカメとの決着をつけようとするクロメを止めようとするも叶わず、彼女の死を看取る。その一部始終の出来事から己の力の振るい方に葛藤するが、敵であるアカメから「覚悟がないなら武器を取るな」と一喝され、国ではなく民を守るために決意し、暴走した皇帝と戦っていたタツミに加勢する。革命後も生き残り、国を立て直すために軍に残った。 使用する帝具は「修羅化身グランシャリオ」。その後、ランから「マスティマ」を引き継いだことにより、作中で唯一の帝具2つ持ちの帝具使いとなったが、その副作用として臓器の1つに回復不能な後遺症を患っている。 ラン 声 - 間島淳司 物静かな印象の美青年。常に冷静で、物腰も柔らかく、知性に溢れている。 イェーガーズに入る以前は、治安に評判があった小さい村で教師をしていたが、自分が留守にしている間に生徒全員を惨殺された過去を持つ。しかし、村の治安体制の評判を下げないためにと事件が隠蔽されたことを受け、国を内側から変えるために、そして自分の教え子を皆殺しにしたピエロの男(後にチャンプと判明する)を見つけ出し復讐するためイェーガーズに入隊した。 ワイルドハント発足後、内側から取り入り、気に入られることで機会を窺っていたが、ウェイブがシュラと対決したことを聞き、その日の夜にクロメと共にワイルドハントに取り入り、チャンプと二人だけで場所を変え、チャンプと戦闘。マスティマの攻撃でチャンプを戦闘不能にし、エスデスから学んだ薬草を使い拷問を行う。その後エンシンとコスミナによる挟撃にさらされているクロメを間一髪で助けるも拷問を受けながらも生きていたチャンプによる攻撃で致命傷を負ってしまい倒れてしまう。その後チャンプが子供たちを殺した時の状況を話したことで怒りと共に立ち上がり、奥の手「神の羽根」を用いてチャンプの帝具の「焔の玉」を跳ね返すことで逆にチャンプを火炙りにすることで殺し復讐を果たす。その後致命傷を負いながらも最後の力を使って離脱しその場で倒れてしまう。死を悟ったランはクロメにウェイヴへの伝言を託すが、クロメの八房によって骸人形に変えられる。死の間際、クロメの精神を壊した国を変えることができなかったことを悔いていた。 骸人形にされてもなお、ウェイブとクロメを仲介する行動を起こしていた。アカメとクロメの決闘の際にはアカメの攻撃からクロメを庇ったり、ウェイブを決闘の場へ導いていた。八房が破壊されたことで元の死体に戻り、決闘の終結後ウェイブに埋葬された。 アニメ版ではシュラ以外の原作のワイルドハントのメンバーが存在せず、チャンプとの因縁はない。代わりに軍に入った動機が、「虐殺された自分の教え子のことを闇に葬るような現在の理不尽な帝国を内部から改革するため」という設定に変更されている。ただし、最終的な目的こそ革命軍のナイトレイドと共通しているが、「行動が過激」だと憎悪もしている。革命軍決起の際にレオーネと対峙、己の過去を明かし「こっち側の人間」と揶揄されながらも敵対するが、皇帝による帝都破壊から人々を守るため戦闘を中断、そのまま彼女と協力して救助活動に尽力した。革命後は生き残り、内政官として帝都に残った。 使用する帝具は「万里飛翔マスティマ」。 セリュー・ユビキタス 声 - 花澤香菜 帝都警備隊に所属する女性隊員。父親も警備隊だったが、凶賊との戦いで殉職した。 「警備隊は絶対の正義」と信じており、隊長のオーガを殺したナイトレイドを激しく憎んでいる。 可憐で親切な女性だが、その生い立ちから異常なほど「正義」に傾倒し、「悪を裁く」ことを無上の悦びとしているため敵に対して情は持たず、自身が「悪」であると断定すれば、それが例え脅しによる加担だったとしても容赦なく正義を執行し処刑する。シェーレやチェルシーを殺害してコロの餌にして食べたことを述べた際に、悪鬼の表情をしたことから、マインからは「外道」と言われ存在を否定された。 戦闘時には悪鬼のような表情となり、言動も荒っぽくなる。オーガの知り合いであったDr.スタイリッシュより人体改造をうけており、両手と口に銃が組み込まれている。 アジトへの帰還途中だったマインとシェーレを襲い、壮絶な戦いの末シェーレに両腕を切落とされながらも、マインを庇ったシェーレを殺害することに成功。その後、帝具使いとしてイェーガーズに配属される。 両腕を失って以降、Dr.スタイリッシュが製作した兵器(十王の裁き)を義手の代わりに換装して戦う。その経緯から彼を恩人として慕っており、「チーム・スタイリッシュ」では、香車の駒の役割をもっている。 オーガの仇であるタツミとは、レオーネが生まれ育ったスラム街で出会い、道に迷っていた彼を案内した。タツミがエスデスによって連れて来られた際には親しく接するが、指名手配者のマインと行動しているところを目撃したことで、タツミが悪に染まったと判断した。 キョロクではマインと再戦し、圧倒的な火力とコロとの連携で追いつめるもパンプキンがオーバーヒートするほどの出力で放たれた砲撃の前に敗れ、この世のすべての悪を倒しきれずに途中で果てることに無念を抱き、涙を流しながら自爆し死亡した。 使用する帝具は「魔獣変化ヘカトンケイル」ことコロ。近接戦闘ではトンファーと銃が一体になった武器「旋棍銃化(トンファーガン)」を用いる。コロ 声 - 水野理紗 セリューのペットで、生物型帝具「魔獣変化ヘカトンケイル」。 人間を好んで喰らう。普段はセリューの半分ほどの大きさしかないものの、戦闘時は2メートルを優に超える大きさになり、凶暴さを露わにする。一方、セリューと手を繋いだタツミに嫉妬して怒るなど、感情は豊か。 適合者ではない人物には従わず、使用を試みたが適合できずに死亡した人間が存在するような描写がされている。 スタイリッシュが開発した兵器を体内に収納しており、必要に応じてセリューの腕に装着する役割も負うようになる。 最期はパンプキンの砲撃で再生不能に至るほどの致命傷を負い、セリューの傍に寄り添いながら運命を共にした。 ボルス 声 - 竹本英史 拘束衣とマスクで身を固める、筋骨隆々とした男。元・焼却部隊所属。 不気味な見た目に反して性格は心優しく真面目で、イェーガーズきっての常識人。たとえ辛い任務であっても「誰かがやらなければいけない」という揺るがない信念を持って行動しているため敵を殺すことには躊躇いを持たない。しかし焼却部隊時代に軍の命令とはいえ大勢の人間を焼き殺してきたことを業として自覚している節があり、見た目で人々から畏怖されることも報いであるとして、受け入れている。メンバーの中では唯一の既婚者で、美人の妻と娘がいる。家族からは慕われており、自分の行いを知りながらも応援している家族に対して自身も深い愛情を注いでいる。 「ナイトレイド」との交戦の際にはアカメと対決し、村雨対策の防具やウォールとの連携で追いつめる。レオーネの参戦により帝具を破壊され劣勢に追い込まれるも、ハッタリでアカメたちを怯ませた隙に帝具を自爆させるという機転の速さでその場を切り抜ける。しかし、逃げ延びた道中で自身が燃やした村の子供に化けていたチェルシーに急所を刺され、妻子のことを思いながら息絶えた。 『零』にも登場しており、オールベルグ攻略の援軍として派遣され、オールベルグ攻略後に負傷したアカメとナタラを搬送した。 使用する帝具は「煉獄招致ルビカンテ」。 Dr.スタイリッシュ 声 - 成田剣 ナルシストのオカマ。人体実験を好む医者であり、セリューの人体改造を行った。 帝具を使ってさまざまな兵器を製造し、強化手術した人間を私兵として率いる。自らの強化兵の軍団を「チーム・スタイリッシュ」と呼び、軍団内での役割を将棋に例えている。 元罪人である強化兵は体のいい実験材料としか見ておらず、体内に爆弾を仕込んで使い捨てることも厭わない。そのほかにも毒物を用いたり、肉体を危険種なみに強化する薬物を使い、戦闘に参加することもある。 タツミの素性に疑問を抱き、尾行してナイトレイドの一員であることを突き止め、チーム・スタイリッシュを率いて奇襲を仕掛けるが、手駒となる兵士たちを次々に倒され、さらにはスサノオの参戦により追いつめられる。最後のあがきとして自らに薬品を投与し危険種化するも最期はアカメに斬られ死亡する。 『零』にも登場しており、異民族のスパイを焙りだすための毒薬やメラルドの「蠢くもの」対策の駆虫剤・虫除けの薬などを開発して暗殺部隊に協力していた。 使用する帝具は「神ノ御手パーフェクター」。
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