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はいきょ 1 【廃墟】

建物市街城郭などの荒れ果てた跡。
「―と化した都」



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廃墟

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/01/30 10:33 UTC 版)

廃墟となった城(オランダ、アレ城跡)
パルテノン神殿の廃墟(ギリシャ、アテネ)

廃墟(はいきょ、廃虚は代用表記、英語:Ruins、ドイツ語:Ruine)とは、建物や施設、鉄道集落などが使われないまま放置され、荒れ果てた状態になっているものを指す。

目次

概要

建物、施設などが使われなくなったとしても、他用途に転用され、適切な維持管理が続けられていたり、あるいは更地になっていれば、廃墟とはいえない。跡地利用も難しく、管理を続けるのも困難な場合には、建物、施設などが放置に任され、歳月とともに朽ちて崩壊し、あるいは草木に覆われて廃墟化の過程が進行する。

建設を発注した企業が倒産した、あるいは公共事業の一環として建設されたがその公共事業が中止になったなどの理由で、建設中の状態のまま放棄され、全く使われてない建築物もある。これらも廃墟に含まれる。

ナチス強制収容所跡や広島の原爆ドームハワイ真珠湾アリゾナ (戦艦)などある時代の悲惨な状況を後世に伝えるため、破壊あるいは放棄され廃墟同然となった状態で意図的に当時のまま保存している例もある。

ロマン主義的廃墟趣味

楡の木のある僧院

かつて19世紀後半、イギリスやドイツのロマン主義でも、こうした廃墟、特に古代ギリシア、ローマのそれに関心が集まり、競ってその方面に出かける文人やそうした古代遺跡を版画や絵画に描いたり、あるいは君主の中には領地の中に故意に人工の古代の廃墟(いわゆるフォリー)を配した庭園を作らせたものもいた(特に古代ローマ時代の様式が好まれた)。

こうした廃墟を好んで作品のモチーフとした画家に、ドイツのカスパー・ダーヴィド・フリードリヒらがいる。また、アドルフ・ヒトラーも廃墟絵画を好み、自ら計画した建築物や都市も前提として古代ギリシアや古代ローマのように偉大で立派な廃墟となることが条件であったという(「廃墟価値の理論」)。彼の計画した都市は皮肉にも敗戦とともに廃墟になったことになる。

日本の廃墟ブーム

1970年代[要出典]から鉄道ファンの一部に廃線跡をたどる廃線マニアと呼ばれる者がいた。廃線巡りは現在も、鉄道マニアなどによって行われている(廃線巡りを熱心に行うマニアは、昨今の鉄道ブームにより廃鉄とも呼ばれる)。また中には、1980年代ごろのレトロで懐かしい物への回帰する流行が見られると同時期に、廃墟へも関心も高まった。1990年代以降、廃墟となった施設、学校病院鉱山などの跡を訪ねて回る廃墟マニアが増えてきており、『廃墟の歩き方』(2002年)といったマニュアル本やWebサイト、DVDなども、人気を得ている。彼らは、

  • 廃墟化した建物が持つ特有の雰囲気に魅力を感じる者。
  • 廃墟となった施設が使われていた頃の様子を想像し、愛着を感じる者。
  • 探検感覚で廃墟を探索する者。
  • 旧式のドアの取っ手や、水道の蛇口、照明器具などの収集の目的を持っている者。

などに大まかに分類される。

廃線関連の本としては、堀淳一『消えた鉄道 レール跡の詩』1983年あたりがはしりであろう。その後ネコ・パブリッシング刊の月刊鉄道誌『RailMagazine』の連載『トワイライトゾ~ン』(1992~)によって、廃線後のみならず廃車体等にも目が向けられ、鉄道廃墟への関心が一気に高まっている。廃墟ブームのはしりとしては、宮本隆司『建築の黙示録』1988年、久住昌之、滝本淳助『東京トワイライトゾーン タモリ倶楽部1989年丸田祥三『棄景 廃墟への旅』1993年などが考えられる。廃墟ブームを生む下地として、赤瀬川原平らによる超芸術トマソンから路上観察学への活動も存在した。 (久住、滝本は赤瀬川の流れを汲む)

その一方で、廃墟が感傷の対象や芸術の題材としてより、心霊スポットとして若者などの間で話題になることがある。実際には特に忌まわしい事件などは起こっておらず、根拠がない都市伝説である場合が多い。

日本の場合、特に都市部では新陳代謝が激しく、廃墟が長期間そのまま残されることは少ない。バブル時期に何らかの計画が立ち上がったが、バブル崩壊とともに消滅したものなど、都市開発の計画が頓挫した場所などに建物などが廃墟状態になることもある。また、北海道など地価が安価で土地に余裕のある地域などでは、撤去費用がかさむのを回避し、古い建屋を撤去せず近くに新たに建てるなどすることが多く、廃屋、廃墟などが多く見られる。

近年、廃墟ブームはさらに広がりを見せ、軍艦島をはじめとした人気の廃墟は観光スポットとなり、観光ツアーが企画されて多くの人々が廃墟を訪れる現象が起きている。

廃墟ブームの問題点

廃墟の多くは私有地であり所有者の承諾を得ずに立ち入ること自体刑法に反することになる。

  • 廃墟の内部に残っている備品を無断で持ち去る行為は、窃盗罪または遺失物横領罪が適用されることがある。(管理されている物件や差し押さえられている物件の場合、パンフレットなど通常は自由に持ち帰ることができる物を持ち出した場合も窃盗にあたることに留意する必要がある。)
  • いわゆる“グラフィティ・アート”と呼ばれるような落書きも、法律上は立派な違法行為である。たとえ所有者の明確でない廃墟であっても建造物またはその敷地内に無断で侵入しスプレー塗料やペンキなどで落書きをすると、場合によっては「器物損壊罪」(刑法第261条・3年以下の懲役または30万円以下の罰金)に問われることがある。

また、所有者の承諾を得て立ち入ったとしても、年代の古い建造物の壁や天井部分などにはアスベスト(石綿)が使用されている場合があり、崩落した箇所からアスベストが飛散する可能性もある。

米軍施設の跡地は1976年(昭和51年)6月21日付で国有財産中央審議会から大蔵大臣(当時)宛に答申された「米軍提供財産の返還後の利用に関する基本方針について(三分割答申)」に基づき、将来の公的需要に備えるために具体的な利用計画を策定せず長期にわたって処分を留保していたもので(現在は「原則利用・計画的有効活用」へ基本方針が変更されている)、土地・建物・工作物などの不動産は財産台帳・在日不動産返還書といった行政文書に記録されており、各地方財務局が管理している国有財産に相当するため、無許可での侵入・落書きを含む器物損壊・備品の持ち去りなどの行為が発覚した場合は法令によって罰せられる場合がある。また、変圧器の絶縁体に用いられていたPCBなどのダイオキシン類を含んだ燃料油など有害物質が一時的措置として残置・保管されている場合もあり[1][2][3][4][5]、侵入者らがその危険性を充分に認識しないまま手を加えるといった行為が土壌汚染などにつながる可能性もある。




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