ワン‐ぎり【ワン切り】
ワン切り(わんきり)
電話をかけるとき、相手の電話機に着信すると同時に、電話を切ってしまうこと。着信履歴を見た相手に、電話をかけ直してもらいたい場合に行う。
特に携帯電話では、電話をかけてきた相手の番号が着信履歴として記録に残るので、「ワン切り」の対象になることが多い。これまで、電話代を相手に持たせる目的で、わざと「ワン切り」をするような行為が一部で流行していた。
最近、かかってきた電話にはかけ直してしまうという人間心理を巧みに利用して、不特定多数の携帯電話に向けた「ワン切り」を悪用する事業者が現れた。携帯電話の利用者が見覚えのない電話番号にかけ直すと、アダルト情報などの有料サービスに接続するというものだ。
「ワン切り」事業者は、コンピュータを使って、不特定多数の携帯番号に発信することができる。この結果、その地域の電話回線の容量を超え、広い範囲で通話障害を引き起こしている。大阪府内全域で通信障害を出したNTT西日本は、こうした行為を規制する法的な手段がないので、手をこまねいている。
総務省の片山虎之助大臣は7月30日、必要ならば法的規制も検討することを明らかにした。
(2002.08.01更新)
ワン切り
別名:機械的不完了呼
ワン切りとは、携帯電話やPHSなどにおいて、相手からの電話のかけ直し(コールバック)を狙って、1回だけ呼び出し音を鳴らすように電話をかけて切る迷惑行為のことである。NTTでは「機械的不完了呼」と呼ばれている。
携帯電話は主に個人で所有する機器であり、やり取りの相手も通常は知人や関係者などである場合が多く、また着信履歴が端末に記録されるようになっているため、不在着信に対する電話のかけ直しが行いやすい環境にある。ワン切りでは、電話をかけ直させるためにわざと瞬間的にしか電話を鳴らさない。
ワン切りの着信番号に電話をかけなおすと、アダルト系などの高額なサービスに接続され、後に多額の利用料が請求される。しかしこのような経緯でサービスを利用したとしても、たいていの場合は業者との正式な契約に至らない無効な契約であるため、利用料は支払う必要がないとされている。もし、このようなトラブルに巻き込まれた場合は、国民生活センターに相談した上で対処することが望ましい。
ワン切り行為を行う、いわゆるワン切り業者は、膨大な数の電話番号に対して機械的に発呼を行うため、通信の輻輳を招くなどの障害の原因となる場合もある。2002年には初めてワン切り業者が逮捕されている。
参照リンク
携帯電話のいわゆる「ワン切り」に関する相談について - (国民生活センター)
サービス: | VLR WAPブラウザ WORLD WING ワン切り Y!mobileメール Yahoo!エンディング 預託機 |
ワン切り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/10 13:39 UTC 版)
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ワン切り(ワンぎり)は、音声通話で呼び出しを1 - 2回通知したのちに切断し、相手の着信履歴に発信者電話番号を通知する手法[1]を指す。
概説
呼び出し音の回数に応じた対応を事前に取り決め、音声電話を符号的に用いることで、通話料金を課金させずに意思伝達が可能となる。携帯電話の普及以前は家族や友人など限定的集団で汎用された。
スマートフォンの普及以後、触法商法や詐欺で多用される。有線電気通信法第15条で「通話を行うことを目的とせずに多数の相手方に電話をかけて符号のみを受信させることを目的として、他人が設置した有線電気通信設備の使用を開始した後通話を行わずに直ちに当該有線電気通信設備の使用を終了する動作」とされ、「営利を目的とする事業を営む者」が「自動的に連続して行う機能を有する電気通信を行う装置」を用いた場合「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」としている。
悪用
かつては、固定電話へ番号非通知でワン切りを試行して有効な電話番号簿を作成し、過去のハローページなどと突合して加入者名と住所を整え、触法的商法に用いた。
情報通信の黎明期にパーソナルコンピュータとモデムを整えて簡便なプログラムを作成することで、連続して多数の自動発呼が可能となり、1990年代から不当請求、架空請求、振り込め詐欺の前駆となる。
近年はランダム・デジット・ダイヤリング (RDD) などを用いて無作為な発呼が可能となる。
着信履歴へ折り返し発信させて国際通話料金を負担させて通話料金の割戻しで受益を企んだり[2]、折り返し通話に音声ガイダンスなどで対応して高額サービスを偽装、成人向けサービスを装い高額の利用料金を請求する振り込め詐欺、など犯罪手法は多様である。
日本電信電話は「機械的不完了呼」として輻輳の一因と認め、「ワン切りで利用した場合、回線を解約または停止する」と契約約款を改定した。
最近[いつ?]ではNTTドコモの電話番号に対して、テレビ電話からワン切りして、契約者がFOMAを利用しているか否か確認する者がいる。
対策
不明な電話番号や着信履歴へ発信しない。相手を確認する場合は、184を付すなど非通知で発信するか公衆電話を用いる。
利用者の意思に反して有料サービスに誘導された場合は、契約は成立せずに料金請求は無効で、国民生活センター、地方自治体、司法などに支援を要請する。
携帯電話会社が提供するサービス
脚注
- ^ “ワン切り”. 日本語俗語辞典. 2016年4月7日閲覧。
- ^ “「アセンション島」からの不審な着信相次ぐ 「国際ちりつも詐欺」か”. 西日本新聞 (2019年11月24日). 2019年11月27日閲覧。
- ^ “番号通知お願いサービス”. www.nttdocomo.co.jp. 2018年11月28日閲覧。
- ^ “番号通知リクエストサービス”. www.au.com. 2018年11月28日閲覧。
- ^ “[ナンバーブロック]サービス内容を教えてください。”. ソフトバンク. 2023年11月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年11月28日閲覧。
参考文献
- 【日本語俗語辞典】http://zokugo-dict.com/44wa/wangiri.htm
- 【NTTドコモワン切りに関する記述】https://www.docomo.ne.jp/info/malicious_call/measure1/
関連項目
- 迷惑電話
- 不在着信の符丁化 - ワン切りを符丁として使用し、通信を行う。
- テレネーム - PHSの発信者電話番号表示機能。発信者は電話番号に加えて任意文字列を通知可能で、発呼して番号と文字列を通知したのちに切断することで無課金で意思伝達が可能となる。乱用でトラヒック負荷が顕著となり廃止された。
外部リンク
- ワン切りのページへのリンク