オクト【OCCTO】
電力広域的運営推進機関
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/09/15 12:42 UTC 版)
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テプコ豊洲ビル(東京電力新豊洲変電所)
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| 団体種類 | 認可法人 |
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| 設立 | 2015年(平成27年)4月1日 |
| 所在地 | 第一事務所 東京都江東区豊洲6-2-15(テプコ豊洲ビル) 第二事務所 東京都千代田区丸の内1-9-2 グラントウキョウサウスタワー7階 北緯35度38分52.2秒 東経139度47分27.3秒 / 北緯35.647833度 東経139.790917度座標: 北緯35度38分52.2秒 東経139度47分27.3秒 / 北緯35.647833度 東経139.790917度 |
| 法人番号 | 6010005023758 |
| 主要人物 | 大山力(理事長) |
| 従業員数 | 253人(2026年4月1日時点) |
| 会員数 | 2216社(2026年4月1日時点) |
| ウェブサイト | https://www.occto.or.jp/ |
電力広域的運営推進機関(でんりょくこういきてきうんえいすいしんきかん、英:Organization for Cross-regional Coordination of Transmission Operators, JAPAN)は、電気事業法(昭和39年7月11日法律第170号)に基づき、日本の電気事業の広域的運営を推進することを目的としている[1]。日本の全ての電気事業者が機関の会員となることを義務付けられている[2]。略称は広域機関(こういききかん)またはOCCTO(オクト)である。
日本全国の電気の需給の状況の監視、電気の安定供給に必要な供給能力の確保の促進、並びに電気の需給が悪化した事業者に対する電気の供給指示等を通じて、電気事業の広域的運営を推進することを目的とし、位置付けとしては、日本にある全ての電力会社各社の上位に位置付けられる。
2015年(平成27年)4月1日の設立以来、電力システム改革の第一段階を担う中核機関として、送配電網の広域的な整備計画の策定、需給ひっ迫時における電力融通の指示、容量市場・需給調整市場の運営等、電気事業の根幹に関わる多岐にわたる業務を所掌する。2026年(令和8年)4月1日時点における会員数は2,216事業者、事務局職員数は253人を数える。
送配電等業務指針によると、発電電力の送電網への給電は、供給過多になった場合、まず火力発電の電気から絞り込まれ、その後、バイオマス発電、自然変動電源(太陽光と風力)、長期固定電源(原子力や揚水除く水力)の順で抑制される。
設立の経緯
1999年、第145回国会において「電気事業法及びガス事業法の一部を改正する法律」(平成11年法律第50号)が制定され、この法律に基づいて、2000年3月に大口の需要家に対する電気の供給が自由化された。このために、従来の電力会社(一般電気事業者)以外の事業者(特定規模電気事業者)が、従来の電力会社が所有・管理する電力系統(送電線、変電所など)を借りて、その事業者の発電所から離れた大口の需要家に電気を供給することができるようになった。
自由化によって新たに電気事業に参入した企業は、従来の電力会社と顧客を奪い合う競争関係にある一方で、従来の電力会社から電力系統を借りる立場でもある。このため、新規事業者が電力系統を公平な条件で利用できることが、健全な競争と電気の安定供給のために必要なことであった。そこで、電力系統の円滑な運営を支援するための中立の機関が必要と考えられたので、2003年、第156回国会において「電気事業法及びガス事業法の一部を改正する等の法律」(平成15年法律第92号)が制定された。2004年、この法律の施行により、電気事業法第6章に「送配電等業務支援機関」に関する規定が新設された。経済産業大臣は、同年6月、この規定に基づいて、「電力系統利用協議会」を「送配電等業務支援機関」に指定した[3]。
以来、協議会は役割を果たしてきたのであるが、2011年の東日本大震災・福島第一原子力発電所事故の後、電気料金や電気の安定供給に対する日本国民の関心が高まる中、日本政府は2013年4月、全面自由化と安定供給を両立する「電力システム改革」を段階的に進めることを決定した[4]。全面自由化の際に安定供給が損なわれないように、中立の機関の権限を強化する必要が生じた。このため、同年11月、第185回国会において「電気事業法の一部を改正する法律」(平成25年法律第74号)が制定された。この法律の施行により、2015年4月1日に「電力広域的運営推進機関」が設立された。同時に「送配電等業務支援機関」に関する規定は削除されたために、従来の「電力系統利用協議会」は解散した。
年表
・ 2015年
電力広域的運営推進機関(OCCTO)設立。全国の電気事業者を会員とする経済産業大臣の認可法人として、電力の広域的な需給運用及び送電網の整備等を担う。4月8日、設立後初となる電力融通指示を実施。
・2015年
全国の電気事業者から提出された供給計画を初めて取りまとめ、公表。
・2016年
スイッチング支援システム及び広域機関システムの運用を開始。電力小売全面自由化を支える全国的な業務基盤を整備。
・2016年
東西日本を結ぶ周波数変換設備の増強に係る広域系統整備計画を策定。
・2017年
広域系統長期方針を初めて策定。将来の電源構成や再生可能エネルギーの導入拡大を見据え、全国的な電力ネットワークの形成方針を示す。
・2018年
北海道胆振東部地震に伴う北海道全域停電について、国の指示に基づき原因検証を実施。大規模災害時における電力系統の技術的検証を担う。
・2018年
九州エリアにおいて、関門連系線を活用した長周期広域周波数調整を開始。
・ 2019年
需給調整市場の創設に向けた制度設計及び市場開設準備を本格化。
・2019年
地域間連系線の増強に係る費用を全国で負担する全国調整スキームを導入。
・ 2020年
容量市場を開設。市場管理者として、将来の供給力を確保するための市場設計及び運営を開始。
・2020年
厳冬による全国的な電力需給ひっ迫を受け、非常災害対応本部を設置。多数の電力融通指示を実施し、全国の需給安定に対応。
・2021年
需給調整市場の運用を開始。調整力の広域的な調達・運用に向けた市場制度を段階的に導入。
・ 2021年
災害等復旧費用の相互扶助制度の運用を開始。大規模災害による送配電設備の復旧を全国的に支える制度の運営を担う。
・ 2021年
北海道本州間連系設備に係る広域系統整備計画を策定。
・ 2022年
広域予備率による需給管理を本格化。全国の電力需給を広域的に把握する新たな需給管理体制を整備。
・ 2022年
FIT・FIP制度に係る賦課金の徴収、交付金の交付及び廃棄等費用の積立てに関する業務を開始。再生可能エネルギー政策を支える資金管理機能を担う。
・2022年
福島県沖地震及び東京エリアの需給ひっ迫に際し、非常災害対応本部・警戒本部を設置し、電力融通等による需給安定措置を実施。
・ 2023年
広域系統長期方針(マスタープラン)を策定。2050年カーボンニュートラルを見据え、全国的な電力ネットワークの将来像を提示。
・ 2023年
初の下げ代不足融通を実施。再生可能エネルギーの導入拡大に伴う余剰電力に対応し、エリアを越えた需給調整を実施。
・ 2023年
資源エネルギー庁との共同事務局として「同時市場の在り方等に関する検討会」を設置。電力量(kWh)と調整力(ΔkW)を同時に扱う次世代の電力市場の制度設計に着手。
・2024年
容量市場の実需給期間が開始。需給調整市場において全商品の取引を開始し、電力の供給力・調整力を確保する市場制度が本格稼働。
・ 2024年
長期脱炭素電源オークションの初回約定結果を公表。脱炭素電源への長期的な投資を促進する制度の運営を開始。
・ 2024年
予備電源制度の運用を開始。将来の供給力不足に備え、一定期間内に稼働可能な休止電源を確保する仕組みを構築。
・2024年
広域連系系統の整備を支援する交付金及び貸付業務を開始。系統増強を行う事業者に対する資金支援を担う。
・2024年
FIT・FIP制度において、法令違反等が確認された事業者に対する交付金の交付留保業務を開始。
・2025年
設立10周年。電力の需給運用、供給力確保、系統整備、再生可能エネルギー関連業務等、電力システム全体に関わる業務領域を拡大。
・ 2025年
将来の電力需給シナリオに関する検討会の報告書を取りまとめ。2050年カーボンニュートラルを見据えた将来の電力需給の姿を提示。
・2026年
容量市場について初の包括的検証報告書を取りまとめ。制度運用の実績を踏まえ、今後の供給力確保のあり方を検証。
・ 2026年
広域系統整備計画コスト検証等に関するガイドラインを策定。大規模な電力ネットワーク整備に係る費用検証の枠組みを整備。
出典
- ↑ 電気事業法第28条の4
- ↑ 電気事業法第28条の11第1項
- ↑ 電力系統利用協議会を送配電等業務支援機関(中立機関)に指定しました
- ↑ 電力システム改革について
関連項目
- 電力・ガス取引監視等委員会
- 日本卸電力取引所 (JEPX)
外部リンク
- 電力広域的運営推進機関(公式サイト)
- occtoのページへのリンク