XTB2Dの開発とは? わかりやすく解説

XTB2Dの開発

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/03 07:48 UTC 版)

XTB2D (航空機)」の記事における「XTB2Dの開発」の解説

デヴァステイターII”の開発1942年11月より開始され1943年3月には機体モックアップ完成同年5月にはモックアップにXR-4360エンジンダミー搭載したモデル関係者披露された。これを受けて1943年10月31日には試作機2機がXTB2D-1 "SkyPirate"として正式に発注され同年12月には試作機2機に加えて先行量産型23機も発注された。モックアップ風洞実験結果安定性向上させるための改修必要になったことや、搭載するXR-4360エンジン生産遅れたためにエンジン実物納入されず、実際エンジン搭載して地上試験遅延し製造必要な治具の製作も遅延する、といった小規模な問題発生したが、翌1944年3月には試作機製造開始されダグラス社では月産100機を目標生産ライン構築入った。 しかし、海軍空母とその搭載機開発計画見直し空母上で運用する対艦攻撃用途機は複座偵察爆撃機(SB)と三座爆撃機(TB)の並行装備から単座攻撃用途機(BT)に一本化する方針軍用機メーカー打診したため、ダグラス社では開発中のBTD-1、そして急遽開発計画立ち上げられたXBT2D(後のA-1 スカイレイダー)に開発計画一本化し生産リソース集中することを決定し1944年6月には量産計画キャンセルされた。しかし、XTB2Dの開発計画諸所問題はあれど順調に推移していたため、予備的なものとされながらもXTB2Dの開発も継続された。試作2号機ジェットエンジン搭載した複合動力機とする計画立案されたが撤回され垂直尾翼小型化後部乗組員席と電子機器配置若干後方移動させて重心位置適正化させるなどの設計変更なされたものの、基本的に1号機同様の機体として完成した試作1号機1945年2月初飛行成功し飛行性能自体良好であったが、搭載するエンジンと2重反転プロペラ納入遅れたため、初飛行当初の予定1944年秋を予定していた)よりも大幅に遅れていた。5月飛行テスト時にプロペラエンジントラブル発生し3回目テスト飛行ではプロペラ故障により緊急着陸している。この1945年5月3回目テスト飛行の後、新たなプロペラが届くまでの間を利用して垂直安定板の高さを若干低減する等の改修施され6月には評価試験備えて飛行テスト再開されたが、今度フラップトラブル発生し、再び緊急着陸敢行している。 1945年8月には試作2号機飛行テスト開始されたが、やはりエンジン故障緊急着陸となり、2重反転プロペラ作動機構問題があること、エンジンの設計変更必要なことが明らかとなった。更に、プロペラブレードにも改修が必要であると結論され、これらの改修機体修理完了したのは1946年5月のことであった同年6月には飛行テスト再開されたが、エンジン減速ギア故障によりまたもテスト飛行中に緊急着陸となり、減速ギア二重反転プロペラ別のものに交換する計画立案され、それらは1946年12月納入された。 1947年には機体再度改修が行われたが、既に戦争終結したことと、同時期に開発されていた単発単座艦上攻撃機(XBT2D、XBTM)が同等能力有していたことから、「最早このような大型機は特に必要ではなく性能装備過剰に過ぎる」と結論され同年5月には開発計画中止となった先行量産型発注全てキャンセルされ製造された2機の試作機BuNo 36933および36934は1949年にはスクラップとして処分された。

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