T77
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/13 01:44 UTC 版)
詳細は「タトラ・T77」を参照 1933年中に、6人乗りの大型乗用車「T77」の試作車が完成した。 全長5.2mに及ぶ長大なヤーライ式流線型車体は全鋼製で、既にセミ・モノコック構造を取り入れていた。当時の自動車としてはボンネットが短く、ホイールベース(3,150mm)とリアオーバーハングが大きかった。車体幅を広く取り、前後フェンダー間のステップを廃止している。 ラジエーターのない丸いノーズに、ヘッドライトが寄り目がちに外付けされているのも個性的である。リアエンジンのため、手荷物とスペアタイヤ、燃料タンク、バッテリーはボンネット内に収納されたほか、後部座席とエンジンルームの間にもラゲッジスペースが確保された。 フロントのウインドシールド本体はフラットな1枚ものであるが、両端の視界を広く取るため、隅部にピラーを入れ、小さなガラスを傾斜させて装着していた。従って前面のガラスは3分割となる。同時期にアメリカでレーモンド・ローウィが手がけたハップモビルなどとも通じる手法である。 だが、この自動車の外観におけるあまりにも強烈な特徴は、後部のスタイルであった。エンジン冷却のため、後部座席直後のCピラー部にエア・インテークが設けられ、なだらかなファストバック背面のエンジンルーム蓋には、一面にルーバーが切られていた。 そして、蓋の中央には、突出した1枚の「背びれ」まで付いていた(リア・ウインドウはルーバーの内側にあり、後方の見通しは良くなかった)。 更に試作車のテストの結果、高速安定性の改善もかねて、後部背面頂部に新たな角形エア・インテーク2個が設けられ、フリッツ・ラングのSF映画「メトロポリス」にでも出現しそうな未来的容姿となった。 シャーシもユニークであった。バックボーンフレームの後端はV字状となり、ここにエンジンと4段ギアボックス(兼デファレンシャルギアのトランスアクスル)が搭載された。エンジンは空冷V形8気筒OHV2,970ccで、60HP/3,500rpmを発生した。フレーム中心にはアクセル・クラッチのリモコン用ワイヤー、シフトレバー/ギアボックス間を連結するロッド、そしてブレーキ管と燃料供給管が収められた。サスペンションはフロント横置きリーフスプリング2段重ね、リアはスイングアクスルと横置きリーフスプリングという4輪独立懸架であった。従来からのタトラの手法である。 初期形の一部はステアリングを中央配置とする特異なレイアウトであったが、多くは当時のチェコの左側通行に合わせて右ハンドル仕様だった。 車重は1,700kgを超えてかなり重かったものの、空気抵抗の少ない形態ゆえに最高速度は130km/hを超え、同時期のクラス水準に達する性能であった。
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