憲章77とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 憲章77の意味・解説 

憲章77

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/23 15:17 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
プラハにある憲章77の記念碑

憲章77(けんしょう77、チェコ語スロバキア語:Charta 77)は、チェコスロバキアの反体制運動[1]、およびそれを象徴する文書(Charta 77というスウェーデンのパンクバンドもある)。発起人は、ヴァーツラフ・ハヴェルヤン・パトチカズデネク・ムリナーシイジー・ハーイェクパヴェル・コホウト

概要

1968年の「プラハの春」が軍事介入によって潰えてから、約10年後の1977年1月、グスターフ・フサークの正常化体制下の人権抑圧に対する抗議、フサーク指導部が批准したヘルシンキ宣言の人権条項の順守を求める文書が作成された。これは、国連の人権宣言やチェコスロヴァキアの憲法を参照している[2]

文書は、243人の署名付きで西ドイツの新聞に公表された。

1977年1月25日オーストリア政府は憲章77に署名した者の亡命を認める旨を発表。また同月1月26日、中国の人民日報は「ソ連支配闘争の復活」として評価した[3]。国際的な注目度の高まりもあり、同年2月2日にはチェコスロバキア共産党機関紙は「言うべきことは言いつくした」として署名者への批判キャンペーンを中断することを示した[4]

その後も当局からの圧力に耐えかねて離脱する者も現れたが、結果的に1980年代までに1,200人ほどの署名を集めた。「人間の顔をした社会主義」を唱え、国内外に影響を与えた。

脚注

  1. ^ もしくは人権擁護運動。厳密な意味では反体制派の立場をとってはいなかった。(フランソワ・トレモリエール、カトリーヌ・リシ編者、樺山紘一日本語版監修『ラルース 図説 世界史人物百科』IV 世界大戦ー現代 原書房 2005年 442ページ)。
  2. ^ フランソワ・トレモリエール、カトリーヌ・リシ編者、樺山紘一日本語版監修『ラルース 図説 世界史人物百科』IV 世界大戦ー現代 原書房 2005年 442ページ
  3. ^ 中国が「憲章77」を指示『朝日新聞』1977年(昭和52年)1月27日朝刊、13版、7面
  4. ^ 憲章77批判中断意向を示唆 チェコの党機関紙『朝日新聞』1977年(昭和52年)2月3日朝刊、13版、7面

参考文献

関連項目

  • 零八憲章 - 憲章77に刺激された中国人の運動

「憲章77」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「憲章77」の関連用語

憲章77のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



憲章77のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの憲章77 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS