JBCのIBF加盟への経緯
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「国際ボクシング連盟」の記事における「JBCのIBF加盟への経緯」の解説
2009年より、JBCは国内世界王者とIBFやWBOなどのJBC未公認メジャー団体王者による王座統一戦に限り、容認する方向性を打ち出し、規制が事実上緩和された格好になった。そのため、IBFの世界王者と国内世界王者との対戦が実現可能となったが、WBA・WBCの国内世界王者にIBFやWBOの王者が挑戦するという変則的な形で行われ、IBFの王座は賭けられないため、完全な形での公認とはなっていなかった。 2010年12月に日本プロボクシング協会(JPBA)は統一王座に限り王座保持を認める方針で合意し、JBCに案を提出する。背景にはWBA・WBCが暫定王座の粗製乱造やスーパー王座・シルバー王座などの創設を進めたため、「王座の乱立を防ぐ」とした建前が脆くも崩れたことがあり、一方でIBF・WBOを単純に認定するのではなく統一王座に限り認めることで王座の権威を保ちつつ世界戦のカードを多くする狙いがある。 2011年2月28日、JBCは日本非加盟の世界王座認定団体であるIBFとWBOについて、日本ジム所属のWBAまたはWBCの世界王者との王座統一戦に限り認めることを決定した。ただし、統一王座の防衛戦は行えず、返上を義務付ける。 2012年4月22日、JPBAはIBF・WBO認定準備委員会を設置し、将来的な認定を前提に議論を進めていくことを発表した。 2012年10月13日、JPBAは東京都内で理事会を開き、IBFとWBOへの加盟をJBCに要請することを決めた。これによりWBAとWBCを合わせ、2013年にも世界主要4団体が日本で認可される見通しになった。世界チャンピオンの乱立を防ぐため、王座挑戦資格の内規もまとめ、条件は4団体とも同じで、国内で世界タイトルに挑戦できるのは(1)世界王座の獲得経験者、または指名挑戦権を得た選手(2)日本王座、またはOPBF王座の獲得経験者(3)アマチュアの三大国際大会(五輪、世界選手権、プレジデント杯)で3位以内の実績を持つ選手―に制限される。 2012年11月28日、JBCはIBFとWBOへ加盟について有識者会議を開催。会議後、JBCの森田健事務局長は「来年早々にも認めたい」と両団体加盟の方針を明らかにした。 2012年12月24日、JPBAは静岡県熱海市内で理事会を開き、10月にまとめた世界王座挑戦資格の内規のうち、五輪でのメダル獲得などアマチュア実績を外した上で、IBFとWBOへの加盟をJBCに正式要請することを決定した。日本国内で世界王座に挑戦できるのは、元世界王者か指名挑戦権を得た選手、もしくは日本王座かOPBF王座の獲得経験者に制限し、日本王座保持者やOPBF王座保持者の世界挑戦が決まった場合は、王座返上を義務付ける。 2013年2月18日、JBCは2013年4月1日よりIBFならびにWBOの両団体を正式に世界王座認定団体と認め加盟する事を決定したと発表した。JBCがWBAから独立したWBCを1970年に承認して以来、40年以上続いた2団体時代が終わり、4団体時代に突入することとなった。これで主要4団体すべての世界戦を国内でJBCが正式に承認したタイトルマッチとして行う事が可能となった。ただし、今後は4団体となり世界戦が乱立する可能性もあるため、JPBAは挑戦者資格の条件をつくり、JBCもIBF、WBO加盟後の一定期間、その挑戦者資格や試合の検証を行ってチェックしていく方針だという。 また、これまでIBFやWBOの王座に挑戦するためにJBCに引退届を提出した選手の復帰に関しては、正式な手続きを踏んで辞めた場合、申請があれば資格審査委員会にて復帰を認めるかを協議するとしている。 なお、加盟以前に王者となった選手については、JBCでは申請があれば資格審査委員会で協議するが、歴代世界王者として認める方向であるとし、IBF世界バンタム級の初代王者である新垣諭を歴代世界王者として認める見通しである。正式に加盟した4月1日の直前に王者となった高山勝成については、JBCでは申請があれば資格審査委員会で協議するとしているが、正式に王者として認めるかどうかは言明はなかった。 2013年3月21日、JBCは国際ボクシング連盟(IBF)に4月1日付で加盟すると発表した。 2013年4月1日、JBCは国際ボクシング連盟(IBF)に加盟した。 2013年7月12日、JBCは東京都内で資格審査委員会を開き、高山勝成のライセンス再発行を決定した。一度JBCに引退届を提出し、IBF王者になった選手のJBC復帰となる。
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