JBCの創設
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 09:47 UTC 版)
「ジャパンブリーディングファームズカップ」の記事における「JBCの創設」の解説
ブリーダーズカップ創設時の北米と全く同様には至っていなかったものの、日本の生産者もまた危機感を抱えていた。日本では競走馬の供給先として中央競馬のほかに地方競馬があるが、一時期には多くの地方競馬が経営不振に陥り、存廃が議論されるようになった。また、賞金の減額によって馬の価格が低下したり、売れ残りが発生する現状は既に生産者にも打撃を与えており、生産者として抱いている競馬の現状に対する危機感や、自ら立ち上がるべきという決意は、北米とも共通するものがある。 生産者の発案・主導によるレースを創設し、競馬を幅広い層にアピールし大衆の娯楽、スポーツとしての支持を集めるという思想に基き、とくに地方競馬の窮状を打開することによって日本競馬全体の発展を図る意味合いから、主に地方競馬で行われているダート競走において「チャンピオンデー」を設けることとして計画が進められ、ダートの選手権距離である2000mで行う「JBCクラシック」、優秀馬の生産に不可欠な要素であるスピード能力を問うため1200mで行う「JBCスプリント」の2競走が、2001年に創設された。 競馬は、その主役である「馬」という存在により、単にスポーツと賭け事というくくりを超え、様々に幅広い関わりを受け入れてきました。馬と人間のパートナーシップという長い歴史背景と、馬という生き物自体が備える人間の心を捉えて離さない魅力は、競馬に特別の趣きを与え、例えばそれは、競馬が美術や文学のモチーフでさえある理由のひとつとなっているかもしれません。 同時に、馬が主役であることは、競馬がその背後に生産という産業的な広がりを持っていることを意味します。この生産との密接な結びつき、これが競馬をより多面的なものとしている大きな要因でしょう。 競馬において、競走と生産は理想の競走馬の追求という目的を共有することでその関係を成立させています。競走にとっての生産はそうした馬の供給源であり、生産にとっての競走は、その追求の成果を確認する場であるとともに、さらなる理想へ向けての生産資源を選定する場となっています。そして、この共通の価値観に基づく選定、例えば「チャンピオンの決定」と表現されるでしょうか、これが両者にとって最大の支持者たる大衆に訴えかけ、その共感を得ることができる最大の魅力となっているのです。 競走と生産、そして大衆の支持の良好な関係、これが競馬の発展を生んでいると言えるでしょう。 — JBC特設サイト2014【JBCについて】
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